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『……排除って…何を？』
桃「ふふ、簡単だよ
この写真を見せてあげるの
そうしたら大体の女は絶望するから」
桃ちゃんは嬉しそうに、そして得意げに
私にスマホを向け一枚の写真を見せてくれた
すると…そこには
真っ白なシーツの中で眠る永瀬さん
明るい陽が差し込んだ写真
彼の髪を撫でる女性の手まで写っていて
まるで恋人と朝を迎えたような写真だった
桃「廉くんは仕事をしながら大学に通って
眠気が限界を迎えると
大学の保健室でよく寝ていたの」
『…保健室？』
桃「誰も居ない時に忍び込んで写真を撮って
廉くんに近付く女に私の彼氏だからって
これを見せると面白いくらい
みんなショックを受けて諦めるのよ」
「本当に簡単だった」と
その情景を思い出して笑う姿に
やっぱり恐怖を感じたけれど
物理的な排除では無かったと安堵した
桃「でも……あなたは別」
『……え？』
桃「廉くんと同じグループに
女が居るなんて耐えられない
だから本当は自然な形で
辞めるように仕向けるつもりだったけど
もう無理みたい」
『………』
桃「廉くんの荷物に
GPSを付けようとしたのを見られたし
ここに来た理由もバレちゃったし？
どんな手を使ってでも
あなたにはKing＆Princeを辞めてもらう」
握手の時に感じた違和感は正しかった
桃ちゃんは最初から私に敵意を持って
ここにやって来たんだ
その理由は歪んだ恋心…
好きな人のそばに女が居ることが許せない
だから私をKing＆Princeから
追い出してしまいたいんだ
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作者名：莉衣子
| 作成日時：2023年4月20日 14時
