18 ページ18
.
マ「マネージャーの研修生として
僕と一緒に暫くKing＆Princeに
付いて頂くことになりました
宝来 桃さんです」
桃「宜しくお願いします
桃でも桃ちゃんでも好きに呼んで下さい」
マ「事務所の宝来さんの娘さんです
社会勉強として
色々な職を体験しているそうです」
紹介された桃ちゃんに
メンバーは頭を下げているけれど
事務所の偉いさんの娘と聞かされて
どんな対応をして良いか分からないようだ
だけど、そんな空気の中
永瀬さんの後ろから飛び出した桃ちゃんは
キラキラと目を輝かせて私と向き合った
桃「雑誌を見ました！
でも実物は更に可愛いですね」
『………ありがとう…ございます』
桃「世間は批判の声で溢れていますけど
私はAさんを応援してます！
良かったら仲良くしましょう」
『………っ！』
桃ちゃんから右手を差し出され握手をすると
その手は思いがけないほど強く握られる
絵に描いたような人懐っこい笑顔
だけど…この手に感じる痛みを知るのは私だけ
背筋に冷たいものを感じ
嫌な予感が体中を駆け抜けた
桃「皆さんも宜しくお願いします」
岸「宜しくね」
廉「分からんことは何でも聞いてな」
桃「皆さん優しいですね
仲良く出来そうで桃、嬉しいな」
『………』
.
この日から桃ちゃんは
マネージャーの研修生とは言うものの
殆どの時間を私たちの楽屋で過ごし
それを随分と楽しんでいるように見えた
そして…あの握手の時に感じた違和感は
私の中で確実に膨らんでいた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 618人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：莉衣子
| 作成日時：2023年4月20日 14時
