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あれは高校生活にも慣れて
このグループで居ることが
当たり前になって来た頃だった
誰かが提案したんだ
学校に忍び込んで肝試しをしようって
高校に入ってから知った
よくある学校の七不思議
それを確かめに行こうということになり
私たちは音楽室を目指した
ホラーなんて苦手で聞いた時は
行きたくないと思ったけれど
いざ来てみると青春を楽しんでいるようで
意外とワクワクとしていたんだ
林「やめろ！押すな！」
咲「男が先に行きなさいよ」
内「こういう時だけ男扱いすんな」
明「しっ！……ねぇ、何か聞こえない？」
音楽室へ向かう途中
怖さを紛らわす為に声を出していたけれど
明日香ちゃんが彼らを黙らせる
すると立ち止まった私たちの耳には
コツコツと足音が聞こえて来たんだ
林「………出た？」
廉「いやいや…まさか…」
背筋がひんやりと氷のように冷たくなる
その正体を確かめに来たのに
いざとなると誰もが怯えて動けない
更に近づく足音
そして…その正体は…
先「お前ら何をしているんだ！？」
足音の正体は見回りの先生だった
内「やばい！逃げろ！！」
内藤くんの声を聞いて
みんな散り散りに走った
こんな時にどこに逃げるのか
どこで落ち合うのかも決めてなくて
私はおろおろとしながら
周りを見渡して隠れる場所を探した
廉「Aちゃん、こっち！」
『…廉くん！？』
もうみんなに置いて行かれたと思っていたのに
廉くんは後ろから現れると私の手を引いて
近くにあった保健室へと逃げ込んだ
廉「ひとまず先生が離れるまで
ここに隠れとこうか」
『…廉くん、先に行ったかと思った』
廉「追いかけられて条件反射で
逃げてしまったけど
Aちゃんが心配で探しに戻ってん」
『………私を探してくれたの？』
廉「………うん、まあ」
『…………嬉しい、ありがとう』
廉「…と、とりあえず座ろうか！」
月明かり以外に光は無くて
廉くんの表情までは分からなかったけれど
その声は照れ臭そうで
でも何だか嬉しそうにも聞こえた
廉くんが腰掛けた保健室のベッド
私も隣にゆっくりと座ると
彼を意識してしまって
暫くは話し掛けることが出来ず
お互い黙ったままだった
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莉衣子(プロフ) - manaさん» コメントありがとうございます！私もこの神様がお気に入りです😊またお暇な時にでも読みにいらして下さいね！ありがとうございました☺️ (3月8日 13時) (
レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
mana - 平野さんの喋り方がすごく個人的に好きです!永瀬くんと最後に出逢えて良かったですね!!心温まるお話、ありがとうございました! (3月7日 23時) (レス) @page50 id: 0454c0eb42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉衣子
| 作成日時：2023年1月14日 11時
