86 おわり ページ40
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廉「その顔はまた思い出してたやろ？」
『ふふ、分かった？』
廉「やっぱり恥ずかしいわ」
恥ずかしそうに廉は
タキシードの襟を持ちパタパタと仰いでいる
美波の話は新しい生活が落ち着いたら
ゆっくり話をしようと思う
彼に罪悪感を持たせてしまうと思ったけれど
今度は言いたいことを言えたんだと伝えたら
廉は「頑張ったな」って
きっと褒めてくれると思うから
廉「でも俺、今日も泣いてまうかも」
『嬉しい涙はいくらでも流そうよ』
廉「そうやな、幸せの証やもんな」
『うん、そうだよ』
私は今までたくさんの涙を
彼に受け止めて貰ったんだ
だから、これからは廉が流す涙は
全部私が受け止めてみせるから…
もう一度、鏡に映る自分の姿を見ると
改めて過去の恋を乗り越えて
今、二人で居る幸せに胸が熱くなった
廉「どうかした？」
『……運命の恋なんて
無くて良かったと思って』
廉「…え？」
運命の恋だと口にするのは簡単だけど
それが本物かどうか答え合わせをすることが
正しいのか間違いなのかは
その恋を開いてみないと分からない
私と紫耀くんは
お互いに運命の恋を信じていたけれど
それを開くタイミングが違っただけで
あんなにも辛い恋となってしまったんだ
でも、あのタイミングで
運命の恋が終わりを告げたからこそ
今この瞬間があることを忘れてはいけない
廉「あるよ、運命の恋は」
『…でもあれが運命の恋じゃなかったから
今、私たちは一緒に居られるんだよ』
廉「うん、でもな」
笑顔で近づいた廉は
私の顔を覗き込むと
小さな音を鳴らして短いキスをした
廉「これは俺の運命の恋やから」
やっぱり、廉は想像以上の愛をくれる
運命の恋は無いと
ただ泣くだけだった私に
変わらぬ想いをくれた廉は
いつの間にかこんなにも素敵な運命の恋を
一緒に歩かせてくれていたんだね
与えられた運命ではなく
誰かの運命の恋を共に歩いて行く未来
それこそが自分で見つけた
本物の運命の恋なんだ＿＿
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おわり
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莉衣子(プロフ) - enaさん» 嬉しいコメントをありがとうございます！是非他のお話も読んでみて下さいね😄 (2023年1月14日 22時) (
レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
ena(プロフ) - 初めて占ツクで泣いた、、、、めっちゃ良かった、、、、 (2023年1月14日 15時) (レス) @page46 id: 9602eac128 (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - ぬれおかきさん» こんにちは。泣いて頂けるなんて嬉しい限りです！是非また読んでやって下さい。他のお話もお暇な時にでも覗いてみて下さい！ありがとうございました😄 (2022年6月12日 21時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
ぬれおかき - こんにちは！この小説初めて読んだんですけど、主人公に感情移入しすぎて号泣しちゃいました😭 主さん天才ですね！この小説が恋しくなったらまた読みに来たいと思います笑😁 (2022年6月12日 18時) (レス) @page46 id: e9500e9e81 (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - ノンさん» ドラマと設定が一部だけ似てると思い公開を控えていましたけど全く違う展開でしたので公開しました。だからドラマが元ではなくて一応オリジナルです😊 (2022年6月4日 10時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉衣子
| 作成日時：2022年4月5日 10時
