05 小さな変化 ページ5
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次の日も私はこうしてここに来る
外は少し夏の気配を感じ始める陽気だった
歩いて来るだけで汗ばんだ体が
この店の冷房で冷んやりとした
マ「いらっしゃい」
『…こんにちは』
そして、運ばれて来るのはミルクティー
玄「いらっしゃい、Aちゃん
今日は暑かったでしょう？」
『うん、少しだけ』
いつもの日常
この後、玄樹くんは私に行き先を告げる
玄「今日は友達のところに行ってくるね」
『いってらっしゃい』
また玄樹くんを見送り
私は変わらず小説を読み始める
今日もこうして
ただ同じ日常が過ぎるのだと思った
だけど、この後は
いつもの日常とは違ったんだ
神「こんにちは
俺の名前は神宮寺勇太です
良かったら少しお話しませんか？」
『…え？』
突然、現れたその人は
私が描いていたあの人物によく似ていた
重めの黒髪、その前髪から覗く
くっきりとした二重
少しぷっくりとした小ぶりな唇
いつも描いている絵に似ていて
親近感でも湧いてしまったのかな
その人のことが気になってしまった
『…Aです』
神「座ってもいい？」
私がコクリと頷くと
彼は嬉しそうに私の前に座った
『…神宮寺さん？
小説の中に出て来そうな名前』
私の言葉に彼はクスッと笑みを零した
『おかしいですか？』
神「いや、前にも同じことを
言われたことがあってね
それを思い出しちゃったんだ」
懐かしそうに微笑んでいた彼は
笑った顔がすごく綺麗な人だった
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莉衣子(プロフ) - きゅんさん» 初めまして。是非他のも読んでやってください！ありがとうございます。 (2021年1月10日 9時) (
レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
きゅん(プロフ) - はじめまして。読んでいくうちにどんどん引き込まれていって、最後には涙が溢れて止まりませんでした。莉衣子さんの作品他のもぜひ読ませていただきます！ (2021年1月10日 1時) (レス) id: 530e3ffe95 (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - Nさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2020年6月26日 13時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - すごい泣きました。素晴らしい作品、ありがとうございました。 (2020年6月26日 12時) (レス) id: 909ed19fee (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - pipi_kpさん» コメントありがとうございます。読んで下さって嬉しいです。 (2020年6月24日 0時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉衣子
| 作成日時：2020年6月20日 10時
