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彼女が病室に来れない分
俺は代わりにAちゃんの話を
神宮寺に話し続けた
玄「今日はAちゃん
神宮寺の絵を描いてたんだよ
そういえばさ、神宮寺の描いた
あの下手っぴな絵を見て
彼女いつも笑ってるよ」
彼女の日常は変わらなかったけど
何だって良いから神宮寺に伝え続けた
記憶を失う前に
Aちゃんがそうしていたように…
だけど、１年間
変わらない日常を過ごしていた
彼女に少し変化が起き始めたんだ
いつも俺が店に帰る頃には
Aちゃんは家に帰った後だったけど
ある日、陽が暮れても彼女が店にいた
向かいの席に置かれたコーヒーを見て
誰かと居たのだと分かった
たまに常連さんが
彼女に話しかけているのを見かけていたから
世間話に花を咲かせていたんだろうと
あまり気に留めていなかった
でも次の日、また同じように
向かいの席に置かれたコーヒー
だけど、そこには誰も居なくて
暫く待っていても誰かが訪れる気配もない
それどころか一人で居るAちゃんは
まるで誰かが居るように微笑んだり
何かを話しているように見えたんだ
もしかしたら
彼女の心がまた壊れてしまったのかと
俺の中に不安が芽生えて来る
マ「玄樹、大丈夫だよ
Aちゃんは勇太と話をしてるんだ」
玄「…え？…神宮寺と？」
マ「見守ってあげなさい」
玄「…うん」
神宮寺は…そこに居るの？
Aちゃんが病院に行けないから
会いたくなっちゃったの？
本当…どれだけ彼女が大切なんだよ…
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莉衣子(プロフ) - きゅんさん» 初めまして。是非他のも読んでやってください！ありがとうございます。 (2021年1月10日 9時) (
レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
きゅん(プロフ) - はじめまして。読んでいくうちにどんどん引き込まれていって、最後には涙が溢れて止まりませんでした。莉衣子さんの作品他のもぜひ読ませていただきます！ (2021年1月10日 1時) (レス) id: 530e3ffe95 (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - Nさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2020年6月26日 13時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - すごい泣きました。素晴らしい作品、ありがとうございました。 (2020年6月26日 12時) (レス) id: 909ed19fee (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - pipi_kpさん» コメントありがとうございます。読んで下さって嬉しいです。 (2020年6月24日 0時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉衣子
| 作成日時：2020年6月20日 10時
