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あの日、私たちは付き合って2年の記念に
勇太が予約してくれた
レストランへ向かって歩いていた




彼の横顔を見ながら
こうやって手を繋いで歩いてることが
本当に、本当に幸せだった





神「ふふ、見過ぎだよ?」


 『好きだなって思ってた』





彼はいつか見た
あの照れ笑いをしたと思ったら



繋いだ手を引き寄せ
更に体を近づけて歩きながら
小さな声で「俺も」と言った




耳を赤く染めて照れているけど
彼はしっかりと愛情表現をしてくれる
そんなところも大好きだった





 『勇太がくれた小説の最後のページに
  書いたストーリー覚えてる?』


神「もちろん覚えてるよ
  俺の願いだからね」


 『私もね、今の願いは同じだよ』


神「じゃあ、Aの願いは
  俺が一生叶えてあげるからね」


 『ふふ、なんかプロポーズみたい』


神「う〜ん、プロポーズでは無いかな」


 『…え?ちょっと傷つく』


神「プロポーズはちゃんとしたいの
  こんな歩きながらじゃなくて
  いずれはAに
  正式にプロポーズをしたいから」






まさか、こんな言葉を
返して貰えるとは思わなくて



驚いたのと同時に
私は頬が緩むのを抑えきれなかった





神「A、にやけすぎ」


 『ふふ、だって』





にやつく顔を押さえながら
この幸せがずっと続けば良いなと思っていた




だけど、これを最後に
私たちの幸せは一瞬にして奪われたんだ









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22→←20 二人の願い



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莉衣子(プロフ) - きゅんさん» 初めまして。是非他のも読んでやってください!ありがとうございます。 (2021年1月10日 9時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
きゅん(プロフ) - はじめまして。読んでいくうちにどんどん引き込まれていって、最後には涙が溢れて止まりませんでした。莉衣子さんの作品他のもぜひ読ませていただきます! (2021年1月10日 1時) (レス) id: 530e3ffe95 (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - Nさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2020年6月26日 13時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - すごい泣きました。素晴らしい作品、ありがとうございました。 (2020年6月26日 12時) (レス) id: 909ed19fee (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - pipi_kpさん» コメントありがとうございます。読んで下さって嬉しいです。 (2020年6月24日 0時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:莉衣子 | 作成日時:2020年6月20日 10時

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