検索窓
今日:16 hit、昨日:12 hit、合計:65,820 hit

19 ページ19

.









神「はい、出来ました」


 『見せて、見せて』




私は勇太に近寄り
スケッチブックを覗き込んだ




そこには、お世辞にも上手とは言えない絵





神「俺、絵が苦手なのよ」


 『えっと…これはきっと
  モデルが悪かったせいだよ』


神「あ、確かにそうかもね」





折角、フォローしようとしたのに
意地悪なことを言われたから
本当は冗談だと分かりつつも




私はさっきより更に頬を膨らませた





神「冗談だよ、可愛い顔が台無し」





勇太は私の顔がよほど面白いのか
膨らんだ頬を両手で挟みながら笑っていた





 『だって意地悪を言うからでしょ』


神「ふふ、ごめんね」





私の言葉に今度は目を細めて微笑み
その視線が私の唇に移った





神「大好きだよ、A」


 『……私も』





二人で目を閉じると
私たちは初めてキスをしたんだ







この少し下手くそな絵は
私たち二人の初めてのキスの思い出





大切な忘れられないはずの思い出なのに…




二人の記憶をまた1つ思い出し
私の涙はまた止めどなく零れる





勇太…ごめんね…



今、会いに行くからね…







.

20 二人の願い→←18



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (203 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
157人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

莉衣子(プロフ) - きゅんさん» 初めまして。是非他のも読んでやってください!ありがとうございます。 (2021年1月10日 9時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
きゅん(プロフ) - はじめまして。読んでいくうちにどんどん引き込まれていって、最後には涙が溢れて止まりませんでした。莉衣子さんの作品他のもぜひ読ませていただきます! (2021年1月10日 1時) (レス) id: 530e3ffe95 (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - Nさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2020年6月26日 13時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - すごい泣きました。素晴らしい作品、ありがとうございました。 (2020年6月26日 12時) (レス) id: 909ed19fee (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - pipi_kpさん» コメントありがとうございます。読んで下さって嬉しいです。 (2020年6月24日 0時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:莉衣子 | 作成日時:2020年6月20日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。