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玄樹くんの運転する車に乗って
すぐに勇太の元へ向かっていた
道中も私は涙が止まらなかったんだ
だって、私は
本当に酷いことをしてしまったんだから…
玄「Aちゃん、大丈夫だよ」
『…ううん、私、最低だよ』
玄「Aちゃんは何も悪くない」
玄樹くんの優しい言葉に
更に涙が溢れて来る
俯く私の手元には小説とスケッチブック
震えた手でスケッチブックを
一枚、また一枚と捲って行くと
また私の中に彼の記憶が降り注いで来た
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付き合い始めた私たちは勇太の部屋で
楽しい時間を過ごしていた
その日は私の気まぐれで
スケッチブックに彼の絵を描いていたんだ
『神宮寺って小説に出てきそうな
名前だよね』
神「まぁ、珍しい名前だよね」
『でも勇太の顔も神宮寺って感じだよ』
神「それ褒めてるの?」
『褒めてるの、はい完成です』
私はスケッチブックを勇太に差し出した
神「すごい上手いね
モデルが良いからかな?」
『確かにモデルは良いけど…』
褒めて欲しかった私は
わざと頬を膨らませてみせた
それを見た勇太は
私の頬を突いて嬉しそうに笑う
神「嘘だよ、本当に上手だよ
今度は俺にAを描かせてよ」
『描いてくれるの?嬉しい』
私は勇太にスケッチブックを渡すと
また、たわいも無い話をしながら
絵が完成するのを待ち侘びた
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莉衣子(プロフ) - きゅんさん» 初めまして。是非他のも読んでやってください!ありがとうございます。 (2021年1月10日 9時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
きゅん(プロフ) - はじめまして。読んでいくうちにどんどん引き込まれていって、最後には涙が溢れて止まりませんでした。莉衣子さんの作品他のもぜひ読ませていただきます! (2021年1月10日 1時) (レス) id: 530e3ffe95 (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - Nさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2020年6月26日 13時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - すごい泣きました。素晴らしい作品、ありがとうございました。 (2020年6月26日 12時) (レス) id: 909ed19fee (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - pipi_kpさん» コメントありがとうございます。読んで下さって嬉しいです。 (2020年6月24日 0時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:莉衣子 | 作成日時:2020年6月20日 10時