14 ページ14
.
あれは確か大学に入ってすぐのことだった
私は大学の敷地内にあるカフェに居た
大好きな小説の下巻の発売が近づいて
私はその上巻を読み返していた
この小説の女の子に下巻では
幸せな結末が訪れる事を願って
��その後ずっと笑顔が溢れる日々が続いた��
と、最後のページに書き足したんだ
書き終わると自分が幸せな気持ちになり
その小説を閉じようとした
神「今、何を書いたの？」
『…え？』
知らない人に声を掛けられて
戸惑っていた私に彼は笑顔で続けた
神「急にごめんね、驚かせちゃったよね？
俺の名前は神宮寺勇太です」
『…あ、Aです』
神「その小説、俺も好きなんだよね
何か書いてるから気になっちゃって」
『これは…えっと…』
自分がしてたことが
子供みたいで恥ずかしくて
小説を見せようか悩んでいた
神「座っても良い？」
『…どうぞ』
彼は私の横に座り
私が話し出すのを嬉しそうに待っていた
視線を合わせて優しく微笑む彼に
私の心臓が音を立てていた
『…これを書いていたの』
神「見ても良い？」
『この小説は悲しいお話だから
次の下巻では幸せになって欲しくて
少しだけストーリーを書き足したの』
私は彼に小説の最後のページを見せた
子供みたいだと笑われるのかな
彼の反応が怖くて
今度は私が次の言葉を待っていたんだ
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 157人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
莉衣子(プロフ) - きゅんさん» 初めまして。是非他のも読んでやってください！ありがとうございます。 (2021年1月10日 9時) (
レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
きゅん(プロフ) - はじめまして。読んでいくうちにどんどん引き込まれていって、最後には涙が溢れて止まりませんでした。莉衣子さんの作品他のもぜひ読ませていただきます！ (2021年1月10日 1時) (レス) id: 530e3ffe95 (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - Nさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2020年6月26日 13時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - すごい泣きました。素晴らしい作品、ありがとうございました。 (2020年6月26日 12時) (レス) id: 909ed19fee (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - pipi_kpさん» コメントありがとうございます。読んで下さって嬉しいです。 (2020年6月24日 0時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：莉衣子
| 作成日時：2020年6月20日 10時
