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『…岸くん』
岸「久しぶりです」
『…久しぶりだね』
岸「一人ですか？」
質問をしながら彼は
あっさりと隣の空いた席に腰を下ろす
被っていたキャップのつばを
クルッと後ろに回すと懐かしい顔が
しっかりと見えた
『うん、一人、岸くんは良く来るの？』
岸「たまにですかね
ここ、廉に教えて貰ったんですよ」
廉という言葉に体が反応してしまう
まさか…廉も来てる？
岸「今日は地元の友達とですけどね」
…良かった、思い出には浸りたかったけど
廉に会う勇気は私には無い
安心して目の前の岸くんの顔を見ると
『今日は撮影だった？
ここに少しメイクが残ってるよ』
顔と首の境目辺りを指差してあげると
自分の顔をペタペタと触り始める
私がバックから鏡を出して渡すと
彼はそのメイクの残りを
袖口でガシガシと拭いてしまった
…そこで拭いちゃうのね？
ふふ、岸くんのこの雰囲気
何も変わってないな
私が密かに笑ってたら
彼は満足そうに笑顔で鏡を返してくれた
岸「友達のところに戻らないと…
あの…連絡先を交換しませんか？」
『…え？』
岸くんもデビューしてるんだよね
簡単に連絡先を交換して良いのかな…
３年前も事務所から支給された
仕事用のスマホを使っていて
Kingの3人でさえも
プライベートな連絡先を交換していなかった
それに…岸くんは今、君と同じグループ
また君を…忘れられなくなる気がしたんだ
岸「…えっと、あの実は
俺、今メンバーにも内緒で
付き合ってる彼女が居るんですよね
元マネージャーとして
色々アドバイスして下さい
ほら、マスコミ回避の術とか」
じゅ、術って…
忘れていた彼は愛されお馬鹿さんだった
岸くんって何でも
許してあげたくなるんだよね…
『分かった、でも相談の時だけね』
岸「分かりました、約束します」
それで納得してもらい
私たちは連絡先を交換した
岸「あざっす、また連絡します」
笑顔を作ると大きく手を振って
奥の個室の方に走っていった
岸くんのおかげで
センチメンタルになっていた気持ちも
落ち着いて来たみたい
帰るなら今だと思い、氷が溶けて
薄くなったカシスウーロンを飲み干した
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莉衣子(プロフ) - よしさん» 何度もすみません、悩んだ結果アンブレラはパス付きで置いてます。作品一覧をご覧下さい。お待たせしました。 (2020年9月21日 9時) (
レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - よしさん» こちらこそコメント頂いて、編集のやる気が上がりました。ありがとうございます。 (2020年9月20日 19時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
よし(プロフ) - 莉衣子さん！！返信ありがとうございます！楽しみにしてます！ (2020年9月20日 17時) (レス) id: eebe64cef8 (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - よしさん» 初めまして、コメントありがとうございます。アンブレラは編集終わり次第パスは外します。少々お待ち下さいませ。あとアンブレラは読み直してフラグを立てようと考えいます。若い方だったらすみません。 (2020年9月20日 15時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
よし(プロフ) - はじめまして！素敵な話を毎回楽しみに読ませて頂いてます!!すみません。アンブレラを読みたいのですが、パスワード教えて頂けないでしょうか？ (2020年9月20日 2時) (レス) id: eebe64cef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉衣子
| 作成日時：2020年5月25日 13時
