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Aside
家に着いてから
ずっとソファーに座ったまま
何もすることが出来なかった
後輩の舞ちゃんと
休憩室で見た雑誌の中の君は
あの頃より大人っぽくなってた
…でも、あのひまわりのような笑顔は
今も変わらないんだね
適当に指をさして話を終わらせようとした
だけど…私が選んだのはやっぱり君だったよ
雑誌の中の君の笑顔に指が触れた瞬間
３年前に引き戻されてしまった
３年間、押し殺していた想いは
一度溢れ出したら止められなくて
『今日は…何曜日…？』
まだ、あの番組に出てるかも分からない
でもリモコンを取ると
引き寄せられるように電源を入れた
すると画面には彼らが映し出されて
本当に引き寄せられたんだと思った
トーク部分は見れなかったけど
歌のスタンバイをするタイミングで
すぐに流れたイントロは優しくて
それだけで涙が頬を流れていた
そして曲が終盤に向かう頃には
もう涙は止められないほどだった
君はなんて優しい声で歌うんだろう
君はなんて優しい目をするんだろう
君は…君は…
…君に、会いたいよ
.
気付けば家を飛び出していて
飛び乗った電車の窓から
懐かしい景色を眺めていた
辿り着いたのは３年前のあの日から
君を思い出すのが怖くて来れなかった場所
今日１日だけと言い訳をして
４人で一度だけ訪れたマホロバに来たんだ
ほんの少しだけ思い出に浸ったら
また心に蓋をするから
今度は簡単には開けれないように
南京錠まで掛けてあげるから…だから…
引き戸をスライドさせ中に入ると
いつかのようにカウンターに座り
カシスウーロンを注文した
カウンターに居る店員さんの
胸の名札には店長の文字
３年の間に店長は塩顔さんから
この人に変わったみたいだ
懐かしい…彼と来たのは一度だけなのに
やっぱり簡単に思い出してしまう
.
２杯目のカシスウーロンを飲み始め
テーブルの木目を指でなぞっていると
「Aさん？」
それは聞き覚えのある声…
木目をなぞってた指が止まってるのに
返事もせず振り向きもしない私に
「Aさんでしょ」
今度は肩に手を置いて名前を呼ばれる
さすがにこの状況で無視は出来ず
恐る恐るその人へ視線を移せば
やっぱりそこには
頭に描いた人が立っていたんだ
.
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莉衣子(プロフ) - よしさん» 何度もすみません、悩んだ結果アンブレラはパス付きで置いてます。作品一覧をご覧下さい。お待たせしました。 (2020年9月21日 9時) (
レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - よしさん» こちらこそコメント頂いて、編集のやる気が上がりました。ありがとうございます。 (2020年9月20日 19時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
よし(プロフ) - 莉衣子さん！！返信ありがとうございます！楽しみにしてます！ (2020年9月20日 17時) (レス) id: eebe64cef8 (このIDを非表示/違反報告)
莉衣子(プロフ) - よしさん» 初めまして、コメントありがとうございます。アンブレラは編集終わり次第パスは外します。少々お待ち下さいませ。あとアンブレラは読み直してフラグを立てようと考えいます。若い方だったらすみません。 (2020年9月20日 15時) (レス) id: b19a23a34c (このIDを非表示/違反報告)
よし(プロフ) - はじめまして！素敵な話を毎回楽しみに読ませて頂いてます!!すみません。アンブレラを読みたいのですが、パスワード教えて頂けないでしょうか？ (2020年9月20日 2時) (レス) id: eebe64cef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉衣子
| 作成日時：2020年5月25日 13時
