always

〇*16.〇 ページ16

健side




.




目を覚ますと



真っ白い天井が見えた。





この景色は、2度目。





あぁ、また

やっちゃったんだ...俺...






なのに、全然思い出せない







涙が一筋頬を伝った








｢あ.....｣





ふと、横を見ると



ベッドに突っ伏して眠ってる人がいる







｢坂本くん...｣




名前を呼ぶと


坂｢ん...健...｣




坂本くんはすぐに起きてくれた





ごめんね...





坂｢...いいんだよ、お前は気にしなくて｣



大きな手で頭を撫でられた






俺よりもずっと、大きな手






初めて知った...


坂本くんって、こんなに優しい人なんだ





右頬に、涙の跡があった





胸がギュッと、締め付けられた。





きっと、


沢山傷つけた






だめだ...



考えると、涙が出てくる





坂｢大丈夫だから。な？泣くな〜｣




よしよしとそのまま大きな手が


くしゃくしゃと頭を撫でる。






｢坂本くんの手、温かい｣



坂｢そうか？｣



｢うん...｣







凄く、落ち着く






.




.






.








.







心因性の記憶障害


大きなストレスによってそれはもたらされる







俺の記憶障害はちょっとだけ


特殊みたい









｢はは...｣







なんでだろう...



俺、何かしたかな








空を見上げる







このまま、





この青に吸い込まれてしまいたい──･･･









剛｢健｣




｢.....ごう、｣






.

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