Ｆｏｒ．．．２６ ページ30
side Jesse
「 逆縁ほどつらいものはない。 身を二つにする女なら尚更だ 」
いつみが入院する病院の喫茶室
おばあさんが言った言葉は重い
おばあさん自身、娘であるいつみのお母さんを亡くしているから・・・
「 あの子、生きることを拒否してるみたいだねぇ 」
あの日以来、誰とも話さなくなったいつみ
ずっと病室の窓から空ばかり見てる
しかも食事もとらないし、治療も嫌がるから、目に見えて衰弱していく
「 また押さえつけて、薬で眠らせなきゃならないのかねぇ 」
そうしなければ栄養剤の入った点滴もつけられない
その度にいつみは興奮して泣きじゃくる
さっきも看護師さんと俺が、宥めながら腕を押さえたら
『 私のせいで赤ちゃん死んだのに！！ 』
久しぶりに聞いた声は自分自身を責めていて、
いつみの心の傷が想像以上に深いことがわかった
そして
俺の存在は今のいつみには支えにもならない
「 まさや君、大丈夫かい？ 」
「 えっ？ 」
「 ひどい顔色だ。 少し休んだら？ 」
「 俺は平気です。 いつみがこんな状態の時に休むなんて・・・ 」
「 馬鹿！ 子供を亡くしたのはあんたも同じだろ？ 」
「 ！！ 」
「 孫二人を看病する体力は私にはないんだ。 さっさと家帰って寝な！ 」
「 ・・・はい 」
返事はしたものの、いつみのいない家に帰るのは寂しい
俺は一人になって考える時間を持つことが怖いんだ
いつみが自分を責めるように、俺も自分を責めている
あの時、村木じゃなく俺が迎えに行ってたら・・・
それ以前に、外で食事なんて提案しなければ・・・
“ タラ ”と“ レバ ”の無限ループに陥る思考
家には帰らず
近くにある漫画喫茶の個室で仮眠しようと病院を出る
外に出てすぐ
「 ジェシー 」
声をかけてきたのは樹
一緒に北斗、高地、大我、慎太郎のSixTONESの仲間たち
「 乗れよ 」
ワンボックスカーを指さされ、
「 メシの材料買ってきた 」
「 ジェシーは食うだけでいいぞ 」
「 俺に任せろ！ 」
「 ゴリラに任せられるか！ 」
とんでもない料理になりそう(汗)
こいつらなりの励まし方に、
「 俺ん家来る？ 」
素直に言えた
「 おお。 野郎だけで楽しもうぜ！ 」×５
めちゃくちゃ男子料理とバカ話
ひさしぶりに笑ったあと
樹がポツリ
「 実は・・・さ 」
――― 女将サンカラ頼マレタンダ ―――
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姫保(プロフ) - ほにゅーびんさん» うわぁ、お久しぶりです。何年ぶりですか？私のこと覚えていてくれたんですね。こちらこそ嬉しいです。 (2019年9月3日 1時) (
レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
ほにゅーびん(プロフ) - お久しぶりです！名前変えちゃったんですけど、京本千尋です！姫保さんがお元気そうで嬉しいです！ (2019年8月31日 15時) (レス) id: 3ebede5bec (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - とどさん» お久しぶりです。お元気でしたか？ショックを与えて申し訳ないのですが、ルイス家その後と、家族になった大根を書きたいので、もう少しお付き合い下さいね。 (2015年8月17日 20時) (レス) id: 000b5a5ba0 (このIDを非表示/違反報告)
とど(プロフ) - 姫保さん、お久しぶりです。お話完結おめでとうございます。大好きな大好きなお話でした。途中、私の我が儘なリクエストにも応えて下さり、本当に終わってしまうのか〜とショックでした。が、きっとまたルイス家の様子を書いてくれますよね(*^^*)楽しみにしています。 (2015年8月16日 17時) (レス) id: cb84c17212 (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - サファイヤさん» 私もこのお話といつみちゃん達が好きすぎて後ろ髪ひかれてます。ベビーも書き始めると次々頭の中で動きだしちゃうんです。これからは大根の中でチョコチョコ出していこうかと思います。ずっと我が子を見守る母目線で書いていたお話です。 (2015年8月13日 10時) (レス) id: 000b5a5ba0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫保
| 作成日時：2015年3月4日 0時
