Ｆｏｒ．．．９ ページ13
side you
「 いつもと雰囲気違わない？ 」
「 えっ？ そ、そうかな 」
「 うん
だって稽古の後って『 ザ・華道 』って感じじゃん 」
お稽古で使ったお花を
リビングで活け直してた時のまさや君の言葉
「 今日は自由にしていいって先生が言ったの 」
「 そっか
まあ、このアレンジもいつみらしくて可愛いけど 」
「 ありがとう。 急いで夕食の支度するね 」
「 うん♪ 」
なんとか誤魔化せたかな？
これ以上聞かれたくなくてキッチンに急ぐ
さっき活けたお花の中には、お稽古で使った以外のものも含まれている
しかもそれは、今日会ったばかりの男の人から貰ったもの
春月庵に届いてた贈り主不明の花束の件でみんな不安になっていて・・・
これ以上まさや君に心配させたくないから、私は小さな嘘をついた
数時間前―――
駅のホームでベンチに座っていたら、
『 ○○方面ですか？ 』
隣に座って行き先を聞いてきた人
まさや君より少し年上かな？
大きな瞳と長いまつ毛が印象的で、男の人なのに綺麗だと思った
でも、寂しそうな笑顔を向けられて・・・
”はい ”って答える前に
『 これ、貰ってくれない？ 』
って、ピンク色のバラのブーケを差し出された
『 い、いただけません！！ 』
両手を横に振って断ったんだけど、
『 俺さ、振られたんだ
このバラを贈ろうとした娘に・・・ 』
『 えっ？ 』
『 こいつら、もう行く宛無いんだ。 君なら大事に飾ってくれそう 』
私が持っている籐の籠をチラッと見て言う
そこにはお稽古で使ったお花が入っていて・・・
『 ヤバッ、電車来た！ じゃ、よろしく 』
籠にブーケを放り込んで、反対ホームの電車に乗って行ってしまった
突然のことにポカーンとすること数分
そのあと考えたのは・・・
お花に罪は無いから私が持って帰ろうって
でも、知らない男の人から貰ったって言えば、まさや君はとても心配する
彼は偶然出会った人だから、
危なくないと思ったから、黙っていようと決めた
この時、本当のことを伝えていれば・・・
この後、私は大切なものを失わずに済んだかも知れない
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姫保(プロフ) - ほにゅーびんさん» うわぁ、お久しぶりです。何年ぶりですか？私のこと覚えていてくれたんですね。こちらこそ嬉しいです。 (2019年9月3日 1時) (
レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
ほにゅーびん(プロフ) - お久しぶりです！名前変えちゃったんですけど、京本千尋です！姫保さんがお元気そうで嬉しいです！ (2019年8月31日 15時) (レス) id: 3ebede5bec (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - とどさん» お久しぶりです。お元気でしたか？ショックを与えて申し訳ないのですが、ルイス家その後と、家族になった大根を書きたいので、もう少しお付き合い下さいね。 (2015年8月17日 20時) (レス) id: 000b5a5ba0 (このIDを非表示/違反報告)
とど(プロフ) - 姫保さん、お久しぶりです。お話完結おめでとうございます。大好きな大好きなお話でした。途中、私の我が儘なリクエストにも応えて下さり、本当に終わってしまうのか〜とショックでした。が、きっとまたルイス家の様子を書いてくれますよね(*^^*)楽しみにしています。 (2015年8月16日 17時) (レス) id: cb84c17212 (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - サファイヤさん» 私もこのお話といつみちゃん達が好きすぎて後ろ髪ひかれてます。ベビーも書き始めると次々頭の中で動きだしちゃうんです。これからは大根の中でチョコチョコ出していこうかと思います。ずっと我が子を見守る母目線で書いていたお話です。 (2015年8月13日 10時) (レス) id: 000b5a5ba0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫保
| 作成日時：2015年3月4日 0時
