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紫side
「うそ…」
康二の言葉が未だに信じられなくて
頬を思い切りつねる
「痛い……夢じゃない…」
「夢物語にはせんといて
ちゃんと二人で幸せになろうや、今度こそ」
そっと背中に回された腕は
あのころと変わらずに
華奢ではあるけれど
頼りがいのある優しい手だ。
「俺で、いいの……」
どうしても、何度でも聞き返して
しまうくらい、自信がなかった
「何回言わせるん笑
ふっかさんしか俺にはおらん」
あぁ、こんなに愛情を向けてくれていたんだ
俺はそんな思いを無駄にしてたんだ
大きな罪悪感が襲うけれど
それと同時に
それよりも大きな幸福感で満たされる
「これで最後、康二もう俺離せないよ」
「離さんでええねん
そのままずっと、俺の隣歩いてや」
「うん……うん、分かった」
さらに近くなる距離
隙間なんてこれっぽっちもない
End.
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桜空(プロフ) - ゆりさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2020年5月28日 16時) (レス) id: f4e6341de5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - コメント失礼します!毎回楽しみにしてます!更新楽しみにしてます(*´˘`*) (2020年5月27日 23時) (レス) id: 96cc352ed4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜空 | 作成日時:2020年5月9日 15時