・ ページ32
・
「あ、康二ついてるよ」
「え、何が?」
向かい合って座ったテーブル
そっと伸ばされた指は
俺の頬に優しく触れた
「ほら、とれた」
ソースを指ですくい
自分の口元に持っていく仕草
「え、ちょ……翔太くん!?」
朝から刺激が強すぎる
つい先日始まった新しい生活
隣には翔太くんがいる
どんなときもそばに居てくれるし
ご飯だって毎回美味しいと言ってくれる
重い方が好きだって
嫉妬した時も笑って抱きしめられた
あぁ、この人は
『幸せにならなあかんな』
俺は貰ってばっかやなって
今までは感じなかった
何かは分からないふわふわした感情が
沸き起こる
「ほら、康二みてよ」
嬉しそうに笑って見せてきたのは
お揃いの指輪
「重いかなって思ったけどさ…
やっぱり俺、康二に意識して欲しい。」
照れたように笑って
なんか、勿体ない俺なんかに
心のどこかでは嬉しいけれど
素直になれない
・
433人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜空(プロフ) - ゆりさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2020年5月28日 16時) (レス) id: f4e6341de5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - コメント失礼します!毎回楽しみにしてます!更新楽しみにしてます(*´˘`*) (2020年5月27日 23時) (レス) id: 96cc352ed4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜空 | 作成日時:2020年5月9日 15時