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「翔太くん…っ……」
桜が満開に咲き誇っていた
ひとつ上の翔太くんは
卒業証書をもって俺ら後輩の元へ
最後の言葉を残しにやってきた
「おい、泣くなって笑」
「留年してや!!」
「無茶言うなよ…
もう会えなくなるわけじゃないんだから」
あの時はただ離れるのが嫌で
なんとなく
会えなくなるんじゃないかって不安があって
困らせてでも引き止めたかった
もちろん、そんなことは出来なくて
結局俺もその次の年に卒業した
「本当に、手がかかった後輩だわ」
小突くように優しく額を掠めた
「翔太くんが大好きやったんやもん」
「…そ、っか……」
一瞬の間を感じながらも
前と同じように話せている喜びに浸った
「なぁ、連絡先持ってないんだよね
ご飯食べに行くか?」
まるで俺の心を読むかのようで
「行く!!
ちょっと待ってな!」
嬉しさのあまり食い気味で返すと
若干引いたような顔をした
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桜空(プロフ) - ゆりさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2020年5月28日 16時) (レス) id: f4e6341de5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - コメント失礼します!毎回楽しみにしてます!更新楽しみにしてます(*´˘`*) (2020年5月27日 23時) (レス) id: 96cc352ed4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜空 | 作成日時:2020年5月9日 15時