夜中に、君と

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暗闇の中で光るテレビ






流れてくる音も


映像も





全部が無機質に俺を通って消えていく






リモコンを握ったまま






何時間同じ体制でいただろう







ソファの上で体育座りは


背中が痛くなる





リモコンを握っている手も


くい込んで痛い









「はーあ……」









何度目かのため息




その息を吐く度に



ズキズキと胸の辺りが痛くなって





鼻の奥がツーンとする








そんな俺の事にはお構い無しで




テレビは陽気な笑い声を零していた









「何がおもろいんや」









自分の笑いと合わないのか








今のこと気持ちじゃ笑えないのか




分からないけれど






とてもじゃないが、

笑えそうにはない








持っていたリモコンで



テレビの電源消して







乱暴に放り投げた





テレビがプチンと音を立てて暗くなり







机に向かって投げたはずのリモコンは



届くことなく


床に大きい音を立てて落ちていく








なんだよ、







「お前も言うこと聞かへんの」







リモコンに言っても



意味なんてないのに






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