雪男の色恋ごと 2 (ページ8)

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緑橙ページ8

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もし、君の隣が俺だったなら

俺はあんなに君を泣かせることなんてしないよ

そう言えたら、いいのにね。

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なぜ知り合ったのか、
思い出せないほど前から隣で笑っていて

俺も、多分君も

気がつけばお互いが隣を歩いていた

「あ、亮平くん！」

「おはよう、康二」

見つけたら
大声出して、手を振って

まるで初々しいカップルみたいだったね

「ここなんてどう？」

「え、めっちゃええやん！
さすが亮平くん」

名前を呼ばれる度に
俺は君の中心を回っているんじゃないかって

錯覚をしたこともあった。

「もう、俺ほんま苦手なんやって！！！」

「だいじょーぶ、だいじょーぶ
俺が居るから、ほら怖いなら…

手、握っとく？」

友達と行った遊園地で
ジャンケンに負けた俺らは2人でお化け屋敷へ

冗談半分で言った言葉も

あまりの恐怖からか力の限り握られた腕は

今でも感触を覚えている

「絶対、離さんといて」

「分かったから、行くよ」

結局、ほぼほぼ
俺の背中で驚かし役の人を見ることもなかったね

全てが眩しくて
綺麗な思い出だったんだ

青春、なんて言ったら照れくさいけれど

きっと

俺の中での青春を聞かれたら

間違いなく、康二との思い出を言うだろう

･