雪男の色恋ごと 2 (ページ4)

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青side

その後まだ飲み続ける康二を無理やり引きずってお店を出た

「康二、目黒に電話して」

なんで好きなやつの喧嘩の仲裁をしなきゃいけないんだろう

それでも、好きな人には幸せになって欲しくて

「いやや……」

「ワガママ言うなって」

康二の携帯を取り上げて
目黒に電話をかけた

3コール目で繋がった目黒の声はどこか不機嫌ぽくて

「もしもし、目黒？」

けれど相手が康二じゃないと分かると

いつも通りに戻る

黒『翔太くんですか？』

「うんそう、俺
今康二と一緒なんだけど迎えに来てよ

康二、本当は仲直りしたいよ」

黒『でも、俺……』

多分目黒も目黒で反省しているのか

迎えに躊躇している

「いいの、俺康二が好きだけど」

黒『え……？』

どうせ康二は酔っていて忘れてくれる

「目黒が迎えにこないなら、
俺康二を連れて帰るよ？」

黒『すぐ、いきます…』

ホントの俺の気持ちだよ

ずっと、思ってたよ

でもやっぱり笑顔が見たい

その笑顔にさせるのが
たとえ俺じゃなくても

30分程で俺らのいる所に来た目黒は息を切らしていた

黒「康二っ！！」

「え、なんで…」

目黒の声でふわふわしていた康二が
一気に元に戻る

やっぱり、目黒なんだ

「じゃあ、俺帰るから」

すれ違いざまに

目黒にお礼を言われる

「俺、マジで良い奴じゃん」

少しだけ冷たい風が当たって

頬の辺りが凍るように冷えた

End.