ガラライキュ！

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「おーいA、」


「朝やで〜もうそろそろ起きなあかんよ〜」




めめと康二の声で飛び起きる


「っふっかは！？」


「ふっか？ってなに？」


「…え？」


「どうしたんA、怖い夢でも見たか？」



よしよし、なんて頭を撫でられても、私が求めているあたたかさとは違って涙が出てくる


「ちょぉ、そんな嫌だったん！？ごめんて！」


「康二ちょっとうるさい。A、大丈夫？」


めめにも心配そうに顔を覗き込まれる



「ふっかって、私についてくれてる妖精さんだよ？」


「俺が知ってる妖精さんはラウとしょっぴーだけだな、」


「俺も、この2人以外おったん？」


「…嘘でしょ？」




ラウちゃんとしょっぴーを見てもなんの反応もなく、ただ自分だけがふっかの存在を知っている今の状況に頭がまっしろになる。




昨日の夜、あんなに優しく私の頭を撫でてくれていたのに



あんなにあたたかな声で私の名前を呼んでくれていたのに、




「ちょっ、どこ行くんだよ！」


「ふっか探しに行ってくる！」


「その格好のまま行くんか！？着替えてから行きや！」


「あ、」




寝落ちしてそのままだった私の格好はふっかが私のために選んでくれた浴衣のままで、


ベッドまで運んでくれたであろうふっかを思ってはまた涙が溢れてくる



「…とりあえず、着替えてきなよ」


「せやな、シャワーも浴びて一旦落ち着こ？朝ごはんも食べてな」


こーちゃん特性フレンチトーストやで！なんてわざと明るい声で振る舞ってくれる康二や声をかけてくれるめめに少し冷静さを取り戻す



「う、ん、ちょっとシャワー、」


「ん、ごゆっくり、なんて俺家主じゃないけど」


「てか俺勝手にAの家の冷蔵庫開けてもうた！」


「大丈夫、うん、大丈夫」




この大丈夫は果たして康二に向けて言ったものか、自身に言い聞かせたものか。

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