ガラライキュ！

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めめも無事一緒にお祭りに行けることになって、またみんなとの思い出が増えるなとワクワクしていた時にふっかが放った一言。




「Aちゃん、浴衣着ないの？」


「普通の私服で行こうと思ってたんだけど…」


「えぇ！絶対浴衣似合うのに！」


「そ、そうかな、」



うんうん！と力強く首を縦に振るふっかに少し心が揺れ動く



「浴衣かあ…小さい頃に着てそれっきりだな」


「着てよお…おねがい！」


「でもめめたちと行くだけだし、」



そう、友達と行くお祭りで浴衣だなんて、気合い入ってんなあとか思われないかなと少し心配でもある



「じゃあ俺のために浴衣着てよ！ね？」


にこにこといつもの可愛らしい笑顔でとんでもない事を言うふっかに不意打ちを喰らい、一気に顔に熱が集まる


「ふっかの、ため」


「そ！浴衣着てるAちゃん想像しただけでかあいいんだから、実物見たら俺やばいかも」


何色が似合うかなぁなんてぶつぶつ言い始めた妖精さんのために、いつもより頑張って自分を着飾ろうかな、と気合いが入ってしまう


「ねえイ◯スタでかあいいの探そうよ！」


「ふっかも手伝ってね」


「まかせなさい！」








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と、浮かれていた先日。




「…雨だ」


「雨だねえ、」





朝はあんなにも機嫌良さげに晴れていた空が、どんよりとした雲をたくさん抱えて雨を降らせている





浴衣も着付けを練習して自分で着たし、あとはメイクとヘアセットだと意気込んでリビングの大きな窓に目を向けたらこれだ。






「Aちゃん、浴衣かあいいね、似合ってるよ」


「、ありがと」



お祭り行きたかったな、と思わず言葉が溢れてしまう



小雨ならまだしも、本降りになってしまっているため中止か、延期か。




めめと康二のL◯NEのグループでも、今日は無理そうだねと諦めムードが漂っていた



「せっかく浴衣着たなら、お化粧も髪の毛もやったら？」


「でも外出ないし、」


「俺Aちゃんがもっと可愛くなるところ見たい！」



おねがい〜ってアピールしてくるふっかに負けて、気分が乗らない中ヘアメイクを進めることに。






「目きらきらしてる！」


「わあ、それなに？鼻高く見えるの？」


「んぱって口やってるとこすき！もっかいみせて！」


「ほっぺピンクになってる〜かあいい！」



ふっかが入れてくれる合いの手(？)に、気分が落ち込んでいたのに思わず笑ってしまった


「やっぱり笑顔がいちばんかあいいよ」

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