エキストラから主役へ

「暖かい」 ページ23

松村side


記 )今回の記事に関して何か言いたいことはありますか？


大我と2人隣に並んで沢山の人やカメラやライトに照らされて始まった記者会見。

カメラなんて無縁な俺は緊張からそんな記事の言葉にも、ドギマギしてしまっていた。


記 )お2人の熱愛は事実なのでしょうか？

京本 )俺は松村北斗という存在と出会い人生がかわりました。今まで沢山の人と関わってきましたが守りたいと心から思ったのは、彼だけです。失いたくないし俺の隣で笑ってて欲しい、俺だけのものにした_____

松村 )大我…もういいから！


話を聞いていくうちに耐えられなくなって思わず呼んでしまった彼の名前。
大我もだけど記者の人達や周りにいる大人の人達のぽかんとした顔に、俺はきっと今顔が真っ赤だと思った。

すると何を思ったのが大我は俺を片腕で手繰り寄せてきた。


京本 )こんなに可愛い照れた顔も誰にも見られたくないですし、今日は記者会見と言うよりは北斗との交際宣言のつもりで俺は今ここに立ってます。


するとカシャカシャとシャッター音が鳴り響いた。


記 )松村さんの事が大好きなのですね？

記 )凄くお似合いですよ！


飛び交う言葉は俺が思っていものとは程遠くお祝いや、受け入れてくれるような暖かいものばかりだった。


京本 )日頃から応援してくださっているファンの方々、関係者の皆様。俺は彼、松村北斗さんと人生を共にしていきたいと思っています。突然の記事で驚かせてすみませんでした。だけど俺は彼に本気です、彼だけは俺の手で守って生きていきたいと思っています。こんな俺ではありますが、どうかこれからも応援をよろしくお願いします！

記 )おめでとうございます！！

記 )幸せになってくださいね。


俺は大我と共に頭を下げた。


.


家に着いたのに何故か落ち着かなくて、テレビもスマホのニュースも全部が先程の会見の記事でいっぱいだった。


京本 )北斗、来て？


俺とは反対にのんびりソファーに座ってスマホなんて弄ってるかと思ったら、腕を広げてきた。

俺は大人しく大我の膝の上に座り抱き着いた。


松村 )…緊張した、

京本 )うん。

松村 )恥ずかしかった、

京本 )ん、

松村 )…愛してる、っ、


その言葉を告げると同時にどちらからともなく唇を重ねた。

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