「真実」 ページ19
京本side
北斗が知りたかった真実なのか。
彼の口から紡がれる“北斗が好きだった”という言葉は俺にとっては想定内だったけど、北斗にとっては想定外で驚いていた。
これは本当に北斗が求めていた言葉なのだろうか。
話を聞いていく中で全てが絡み初めてしまったのは彼の嫉妬からだった事が分かった。
松村 )だから俺にキスしたの…？
京本 )…最低だね。
北斗の言葉に俺は嫉妬も何も消えていた。
ただ言葉も無しにキスをするなんて、思春期の成長している男子高生にとってどれ程混乱や誤解を招くのか。
それくらいは理解していたはずで。
森本 )…はは、だよね…北斗傷付けて本当にごめん。今更許されようとは思わないし親友に戻りたいなんて言わない。ただ、謝りたくて。キスした事もそれ以上だって…
松村 )大丈夫だから、俺全然怒ってないよ？
そう言って北斗は慎太郎の手を取り温かく包んでいた。
松村 )だからもう謝らなくていい。俺こそごめんね？あの時慎太郎の隣に居れなくなるんじゃないかって思ったら、告白された事とか好きって自分の気持ちすらちゃんと言えなくて。
森本 )北斗…
松村 )けど俺は今は凄く幸せだよ。確かにあの日の慎太郎は怖かったし力強くて抵抗出来ないし、もう親友に戻れないんだって分かった時凄く苦しかった。けど今俺は…
そこで言葉を区切った北斗は何故かチラリと俺の方に目を向けると
松村 )俺はまた新しい恋を見つけたから。
そう言ってふわりと微笑んだ。
可愛すぎて、愛おしすぎて自分の頬が緩むのが自分でもわかった。
京本 )そういう事なんで君に北斗を返してあげる事は出来ないんだよね〜。
俺は北斗と彼の手を離させ、しっかりと北斗の肩をこちらに抱き寄せた。
森本 )そっか、良かったよ。俺より北斗を幸せにしてくれる人が見つかったんだな！ならもうとっとと帰ってイチャイチャしとけ！
俺と北斗を交互に見ると彼はおどけた口調でそう言った。
松村 )な…！もう…。慎太郎、本当にありがとう。また、連絡してもいいかな…？
森本 )おう！
そのまま彼の家を出て2人で隣に並び帰り道を歩いていた。
隣の北斗は本当に幸せそうに笑っていて俺まで釣られて笑顔になった。
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のと。(プロフ) - uikeさん» コメントありがとうございます！ご期待に添えるようにこれからも頑張ります！！ (5月25日 11時) (
レス) id: 245ee32d81 (このIDを非表示/違反報告)
uike(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！！私好みですごく面白かったです！ (5月22日 20時) (レス) id: 661aaf06b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のと。 | 作成日時：2023年5月17日 10時
