片思い２ (ページ50)

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両思い６ ◇織田くん視点ページ50

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「しらないよ！もう、そういうのは仕事終ってからにしろ！
仕事中にプライベートなことは持ち込むなって前に言ったよね？
　ゆづくんとAちゃんがつき合うことにはなんも言わないけど、仕事仲間としては口出すよ！」

言い切った俺をびっくりしたような顔で見る二人。
あれ……ちょっとキツク言い過ぎた？

「ごめん」
「ごめんなさい……」

しおらしく謝った二人に洩れたため息。

「まだ空き時間30分くらいあるから……。とりあえず話し合うなりして……
　とりあえず気持ち切り替えなよ。俺、他の楽屋遊び行ってくるから」

「うん……。ごめん」

Aちゃんの言葉を受けて、後ろ手にドアを閉めた。
　

「はぁ～」

思わず座り込んでしまうような脱力感が襲ってきた。
別に毎日がこんな調子じゃない。
仕事とプライベートの切り替えはちゃんとしてって始めに言ったし。
それは二人もわかってることだから……今日みたいな事は初めてだった。

相変わらず皆で馬鹿な話で笑って、普段は二人がつき合ってることを忘れてたりもする。
そんな毎日の中、それでもお互いを見つめる目が、掛ける声が、一瞬ものすごく優しかったり、
さり気なく気付くそんな些細なことが、とても微笑ましくて、たまに切なくなる。
もちろん二人が幸せそうなのは嬉しい。
しんどそうだったAちゃんが本当に嬉しそうに笑う顔を見てると、俺まで幸せな気分になる。

なのに、変なの…。なんか、ちょっとだけ寂しいって思う。
それは疎外感とか、そういうことじゃなくて、
二人に生まれた新しい関係が、俺とは共有できないものなんだってことが切ないっていうか……。
なんだろうな、巣立った子供を見守る親父の気分か？俺、いつの間に保護者に！？
でも、まぁ大人になってく二人に俺も負けたくないってことかな～。

　
「あ～、いいね～恋愛真っ最中……」

吠えてみたりしてね……。
とりあえず、昌磨たちのとこいってフォローして……テンション上げてこよ～っと。

next the second…