片思い２ (ページ36)

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いつだって光を求めてた。
照らされて生まれる影に怯えてた。
その温もりに触れて感じる、愛しさと同じだけの切なさ。
身を焦がすほどの痛みを知っても…
悲しいくらいに、君が好きだよ。

　＜act.14＞
　
　【side-◇】

　
ゆっくりと目を開くと、そこに在るのは見慣れない真っ白な天井で、
同時に差し込んできた眩しい光に目が灼かれるような錯覚を憶えた。
どうしてそんなものを自分が見ているのか、ここがどこなのか、それを考えることすらなんだか怠くて、ぼんやりと宙を見つめていた。
そんな気怠い空気を破ったのは、聞き憶えのある自分の名を呼ぶ声だった。

「A？」

声のする方を見遣ると、心配げな表情のスケートクラブのマネージャーが私を見下ろしていた。

「気が付いたか？」

状況はあいかわらずわからないでいた。
ただ黙って見つめるだけの私に、不安げに揺れた瞳。
　

「大丈夫か？」

何が…？

「お前、倒れたんだよ。廊下で」

そこまで言葉が続いて、やっと状況が掴めた。
一気に思い出して背筋が寒くなった。

「すみません！私……」

慌てて身を起こそうとして、走った目眩。
……頭がまだグラグラしてる。

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