【アイナナ×呪術廻戦】双子の兄は呪術師だった。2

71話 ページ23

『ほんとに近くに居て助かったよ
ありがとう棘』


棘「しゃけ！」


数分前、監督を説得し近辺の任務が終わった棘を連れてくる事に成功した海


『(まぁ、説得というか半ば強引だったが…祓えば問題ないだろ！うん)』


そう言い聞かせ誰もいないスタジオに入る


『それにしても任務終わりなのにごめん…お礼に今度奢るね』

棘「おかか〜ツナマヨ」

『一緒に出かける方がいいの？
じゃあ今度2人で遊ぼっか』

棘「しゃけ〜♪」


嬉しそうに笑う棘につられ微笑む
どっかいい所探しとこ…


『よし さっさと終わらせよう』

棘「しゃけ！」


棘の前に出て足を止め
棘がジッパーを下ろす音を合図に俺は歌う


アイドル向きに作られたスタジオだからよく音がひびく



棘を読んだ理由はひとつ


呪言師だから

機材が倒れる前に一瞬だけ姿を確認した呪霊

ナマズのような魚の形をし天井や壁を自由に潜り込めるらしい
潜り込んだら姿は見えず出てきた数秒は姿を目視できなかった


しかも気配を消すのが上手い


となると周りを壊さず祓える棘が適任だと思った
なるべく穏便に済ませたい

それに棘は陸に呪術師を秘密にしてる事を知ってる



『(さぁ…出ておいで)』


歌いながら天井を見上げ両手を伸ばす




ザパァ
「ア゛ァ゛ア゛!!」


伸ばした先の天井が唸り

海の方にと飛びかかる大きな魚型の呪霊



俺は歌を辞めずあと数メートルってところで

目の前にホワイトベージュの髪型揺らぐ





棘「《爆ぜろ》」




バァン！！


ﾎﾞﾀﾎﾞﾀと落ちる呪霊の肉片は徐々に消えていく

周りの被害、呪霊の気配はゼロ


『お疲れ様 ありがとう棘』

棘「ん”ﾝ！じゃけ」

『喉少しやったね
これ飲んで』


持っていたのどナオールを渡す
念の為持って来といて良かった


『あとは棘に持ってきてもらった魔除けをおいてっと』


魔除けと言っても簡単なもの
ちゃんとしたのは後日補助監督に任せておこう

良さげなところに置き、一息つく


『よし！
これで一件落着かな』

棘「しゃけ！」

『じゃあ監督よんで払った事伝えよっか

棘のこと俺の知り合いの払い屋って事で呼んでるからまだ付き合って貰っちゃうけど、大丈夫？』

棘「ツナツナ」


棘のグッとサインに笑を零し
解決したことを監督に伝える

疑ってはいたが、撮影を始めてから怪奇現象はなく

無事に終えたことでやっと理解してもらい



めちゃくちゃ感謝された…苦笑


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