【HQ】ピアノが弾けなくなった少年がバレー部と出会い愛される話。2

87曲目-鈴鐘の過去- ページ43

鈴鐘サイド




それから、俺は奏を襲った。

せめて、優しくしようとしたが辛い事には変わりない。

気絶した奏の体を拭き、服を着せてそっと寝かせた。




鈴｢ごめん…

ごめんな……。巻き込んで…傷つけて、ごめん｣


奏の涙を拭き、頬を撫でながら謝る。

自然と涙が流れ落ちる。


涙を拭き、置き手紙を残し部屋を出ようとすると扉の前に秋月が居た。


秋｢どうだ？教え子を襲った感想は｣

鈴｢…最悪さ｣

秋｢だろうなwww

でも、楽しませて貰ったわー



約束通り人殺しの事は、黙っててやるよ｣


鈴｢……｣





薄々は感じていた…



こいつが黙っている訳が無いって…





秋｢アハッハッハッハッ！！！！馬鹿なの？

俺は人殺しの事は黙るとは言ったけど、教え子を襲ったって事を黙ってるとは一言も言ってねーよ？w

流石優等生くんだねぇー素直に襲ってくれてるなんてwwどう？これから俺の駒になる気持ちは？」


腹をかかえて笑う秋月を、殴りたくなるが堪えて俺は口をゆっくり開けた。




鈴｢そうだな。





これから二人で牢屋に行くと思うと、苦痛かな？笑｣


俺の言葉を聞いた瞬間、秋月は驚きながら顔を上げた。



秋｢……どうゆう事だよ｣


鈴｢ん？あぁ、知らなかった？

この部屋、前泥棒に侵入されたからさぁ、防犯カメラついてんだよ。

音声録音付きの｣


俺はニヤリと笑いながら防犯カメラを指さして言うと、秋月は顔を青ざめる。



秋｢おまｯ…最初っからそれが狙いだったのかよ！

、でもそしたらお前は教師になれねーぞ？
それでもいいのかよ、？｣


鈴｢別に絡まないよ。

お前を牢屋にぶち込めるなら。

それに、俺にはこの頭脳と交友関係があるからなぁ。多少は平気さ。…まぁ、お前は無いと思うけど｣



秋｢っ…本気なのかよ｣

鈴｢本気だけど？

じゃあ、お前の大好きな選択肢をやるよ


俺と一緒警察に行くか、黙っとくか｣



真顔でそう言うと、
秋月は俺を睨みつつも舌打ちをして部屋を出ていった。




俺は最初から黙っている訳が無いと確信していたから、わざと騙された振りをして脅すと決めていた。

それに、あいつは刑務所に行く選択は絶対に選ばないと分かっていた。



…まぁ、どのみち奏を傷つけてしまう結果には変わりないんだけどな……



起きた後、奏どうするかは分からない。

通報されたって構わない。
それだけの罪をおかしたのだから。



鈴｢…ごめん｣






奏の方を見た後、俺は部屋を出ていった。

番外編-鉄朗-※→←86曲目-鈴鐘の過去編-

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す