62曲目 ページ18
貴「て、つろうさん…」
目の前には、いつもの笑みを浮かべた鉄朗さんがいた。
なんで………ここに……
掴まれた手を思わず離そうとしたら、ぎゅっと強く握られた。
貴「あの、もう大丈夫なんで…」
黒「そう?俺には大丈夫そうに見えないけど」
貴「いや、大丈夫ですよ…だから離して下さい」
黒「んー、やだ←」
貴「なんでですか!←」
なぜか離そうとしない鉄朗さんに少しイラッとした。
この人は何がしたいんだ…
1つのため息も漏らし、とりあえず体育館の方へ歩こうとした。
……が、鉄朗さんは僕の手を握ったまま動こうとしなかった。
貴「?鉄朗さ…「本当に」」
黒「本当に…大丈夫なのか?」
さっきまでの笑みは消え、いつになく真剣な顔になっていた鉄朗さんをみて少し驚く。
あ…
…この顔はダメだ…
この前の保健室の時も同じ顔をしていた。
…多分僕はこの顔に弱いんだと思った。
ダメだ……これ以上、迷惑はかけられない…
そう思い息をのみつつも、僕は心配させないように微笑み答えた。
貴「大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます。」
そんな僕をみて、
鉄朗さんは何故か悲しい顔をしていた。
黒「………_か___た_れ__よ(ボソッ」
貴「え?今、何かい…(グイッ)うわッ!?」
突然、手を引かれて何処かに連れてかれる。
鉄朗さんは声をかけても反応してくれない。
少し離れた、人が来なさそうな所で僕は壁を背に向けてその前に鉄朗さんが居た。
鉄朗さんか壁に手を付き、じっと僕を見ていた
…これは、壁ドンってやつ?
なんて事を思っていると、鉄朗さんはいきなり腕をまわし抱きついてきた。
貴「!?て、鉄朗さん?なにして…黒「俺はさ…」?」
黒「俺は…奏にとって何?」
貴「……は?」
僕にとっての鉄朗さん…?
いきなり何言ってるんだろ…と思うが鉄朗さ真剣な顔をしていた為、少し考えた。
貴「鉄朗さんは…
意地悪で、詐欺師っぽくて、たまにニヤケ顔がイラってして…←」
黒「わー、この状況でまさかの悪口?
かなし…「でも…」」
貴「優しくて、頼り甲斐がある先輩…ですかね」
黒「ッ!?」
そう言うと、鉄朗さんは驚いたと思ったら「はぁ〜〜〜」と深いため息をついた。
え。聞いといてその反応?と呆れていると、キツく抱きしめられた。
貴「ちょッなにし「好きだ」」
黒「俺は奏が好きだ」
203人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅まっちゃ(プロフ) - あぁぁあありがとうございます!(><)楽しんでいただけて何よりです!完結できるように頑張りますので、これからもよろしくお願い致します (2021年6月3日 20時) (レス) id: f84ee2acf2 (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - 凄く感動しました!お話のストーリーもとても美しくて今まで読んだどの愛され小説よりも面白いです!更新楽しみにまってます! (2021年6月2日 12時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)
紅まっちゃ(プロフ) - キースさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです!こちらも、更新できるよう頑張りますのでご付き合い頂けると嬉しいです!m(_ _)m (2021年5月30日 23時) (レス) id: f84ee2acf2 (このIDを非表示/違反報告)
キース - 好きです…ホントにどタイプなお話でした!一気に全部読んでしまって時間がめっちゃ過ぎてた…これからも応援しています!頑張ってください(*'▽'*) (2021年3月29日 8時) (レス) id: f19164db3a (このIDを非表示/違反報告)
紅まっちゃ(プロフ) - 時透翔陽(暗殺教室、ハイキュー、三代目LOVE)さん» 誤字報告ありがとうございます!!直ちに修正します!(>_<)ゞこちらこそ、読んで下さりありがとうございます!これからも楽しんで頂けるように頑張ります!ありがとうございます! (2020年11月15日 22時) (レス) id: f84ee2acf2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紅まっちゃ | 作成日時:2020年8月3日 21時