四角関係ってつらいですね【宮兄弟】

はなし ページ10

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『侑、ありがとね。私怖いの苦手で…。寝れんかったんだ』




侑と向かい合って椅子に腰掛ける。
出してもらったお水をひとくち飲んで、小さく息を吐いた。




｢別にええって、言ってんやろ。



そんなん怖かったら言えばよかったやん、別の見たのになあ。｣




『ありがと。でも夏織が見たそうにしてたし、楽しそうだったから。』




少し笑って見せた。なんか侑に優しくしてもらってるなんて……
違和感しかない。まあ、でもこれが侑のいいとこだからね。
こんなこと言ってちゃダメだね。





｢お前、夏織にはほんま甘いよな｣




『悪い？』




｢別にい？ただ、もう少し自分のこと言ってもええ気するけど。｣




『そうかな……？』





コップに残った3分の1くらいの水を一気に飲み干した。






『よし、寝よっか。明日侑たちは部活あるんでしょ？


はよ寝ないと、侑がいなかったらどうにもならんって！！』





｢フッ……そやな。俺がおらんとな。｣





冗談ぽく侑は笑いながらいった。
こういう根は優しくて、いろいろ気にかけてくれてるのが嬉しいし、
侑のすきなとこだよ。




今は言わないけどね。すぐ調子乗っちゃうから。








『おやすみ、侑』

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