宴の始末�� ページ21
〜芥川side〜
「ごほっ、ごほっ」
本部ビルの屋上に立って夜景を見下ろす。冷たい夜風が身体を吹き抜けていった
「……………」
今頃中では中也さん等が今回の戦いに勝利した祝酒など飲んで居るのだろう。樋口が誘って来たが、今はどうしてもその気分にはなれなかった
僕は今日の出来事が脳内からずっと離れなかった
"怖かったぁ………っ……死ぬかと、思ったぁ……！"
泣きながら抱きついてきた奈穂の顔が、声が、温もりが何も忘れられない。今でもはっきり覚えている。僕は……可笑しくなってしまったかもしれぬ
「………それにしても」
真逆、抱きついてくるとは思わなかった。敵の前であのような姿を見せて、奈穂が心配でならぬ
しかし、あのまま放っておく訳にもいかない。だが、僕は果たして奈穂を抱きしめる権利などあるのだろうか。この血塗られた手で奈穂を抱きしめる等、あってはならぬ
だけど、奈穂を安心させたい。僕が傍にいるから大丈夫だと、伝えたい。その思いがぶつかって、僕はどうすることもできなかった
でも、奈穂があまりにも強く抱きしめるから
思わず、僕は奈穂をぎこちなく抱きしめ返していた。このまま泣かせるのは、させたくなかったから。いつでも奈穂には笑顔でいて欲しいから
その時に思ってしまった
このまま離したくないと。ずっとこのままでいて欲しいと
もしこの手を離してしまえば、奈穂は泣き止んだ後は人虎の元へ行ってしまう。そう本能的に判った。だから、できることならあの時間がずっと続いて欲しかった
奈穂は僕に抱きしめられて何を思ったのだろうか？安心してくれただろうか。心強いと思ってくれただろうか。それとも、
僕と同じことを思ってくれただろうか
「っ………」
変な感情が僕を支配する。この感情はずっと前から続いている。奈穂と会った頃からずっとだ
そもそもその頃からずっとおかしい。街中で奈穂を見かければ何よりも嬉しく、人虎等が横にいれば無性に腹が立つ
このようなこと、銀は何と言っていたか
"兄さん、それは
──────────恋ですよ"
恋？僕が奈穂に？恋をしている？それでは僕は
奈穂のことが好きなのか？
正体が分かってしまった。だからこんなに胸が苦しかったのか
「奈穂、お前は.............少なくとも、僕を意識してくれているだろうか.....」
満天の星の下で、そう呟いた
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未来 - これ嫌い、兄と比べられてた過去に推しのことを忘れる……阿呆らしい (1月31日 16時) (
レス) @page22 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
るーりん(プロフ) - 月城 凛月さん» がれちゃんはぴば！コメントありがとうございます！すみません、いま気づきました！ (2023年3月28日 15時) (レス) id: dba2b4d298 (このIDを非表示/違反報告)
るーりん(プロフ) - オタクの小５男子さん» ありがとうございます！すみません、いま気づきました！ (2023年3月28日 15時) (レス) id: dba2b4d298 (このIDを非表示/違反報告)
月城 凛月 - 気になるうううう（）ﾔﾂｶﾞﾚきゅう⤴︎ん⤵︎おめでとおおおお (2023年3月5日 11時) (レス) @page17 id: 430ee1c6c8 (このIDを非表示/違反報告)
オタクの小５男子 - あーあーあー！！！！！！！めっちゃ続き気になるー！更新楽しみにしてますー！！！ (2023年2月12日 16時) (レス) @page10 id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るーりん | 作成日時：2023年1月18日 0時
