甘いです(自殺ネタ)2 ページ4
バンッ！
乱暴に扉がが開かれる
いきなりのことに私は驚いて踏み出しかけた足が止まる
そちらに目を向けると、人影が何かをいう間も無く私に近づいて私の体をつかみ、屋上の淵から引き離す
「ちょと、、、やめて！！離して！！」
必死でその腕から逃れようともがくも、掴む力が強く、全く抜け出せそうにない
「落ち着いて」
その声にはっとする
「昴くん？」
顔を見上げると、同じクラスの那月昴の顔があった
「どうしてこんなことしたの？」
この声は心配しているように聞こえるが、少し怒っているようにも見えた
「だっ、、、だって、、」
だって、仕方ないじゃない
目からポロポロと涙が出た
怒られた子供みたいに鼻をすすりながら泣く
「お父さんとお母さんが死んで、これからどうすればいいかわかんない、、」
「それでも、▲▲はダメだよ」
「だって！！」
声を張り上げる
「じゃあ、何のために生きればいいのよ！」
逆ギレもいいところだ
自分でも本当に身勝手だって思う
昴は、少しだけ笑って、私の手を取り、言った
「じゃあさ、これからは僕のために生きてよ」
「えっ、、」
一瞬だけ涙が止まる
昴は、私のことを強く抱きしめた
「一年の頃からさ、好きだったんだ。一目惚れだったんだよ。家に帰ろうとした時、屋上に君がいるのを見つけて、急いで止めに来たんだ」
泣きじゃくることしかで見ない私に、どこまでも優しい声で、言った
「勝手に死んじゃダメだよ？何か嫌なことがあったら僕に相談して。君が死んだら、僕も死ぬから」
「うゔっ、、」
わかった、とかありがとう、とか言った方がいいのはわかっているけれど、私の口からは嗚咽だけが漏れて、うまく言葉が出ない
昴は、涙やら何やらでぐちゃぐちゃの私の顔を肩に置いたまま動こうとはしない
その優しさに、さらに涙が出た
私は、30分くらい昴の胸の中で泣き続けた
その間昴は何も言わず、ずっと私が泣き止むまで背中をさすってくれていた
その夜、冷えきった私の体に、昴の体温はとても暖かく感じられた
▲▲＝Ｊi殺
ワードが引っかったのでこうしました
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：梨花 | 作成日時：2017年8月8日 12時
