夜柱は悲しく輝く

聞いていい？ ページ48

善逸Side
Aが倒れたときはびっくりしたけれど、気を失っただけなら安心した。

…冨岡さん羨ましいし！！！！おれもお姉さんじゃないけど、お兄さんとか呼ばれたいし！！！

そんな心の叫びをぐっとこらえて、僕達3人は再び藤の花の家紋の家を訪れた。

眠っているAを布団に寝かせて、冨岡さん達は帰った。
…にしても、寝顔かわいいなぁぁ…

炭「善逸…顔がふにゃふにゃだぞ？」

寝顔を見つめていると

貴「ん…善逸…？」

善「うわぁ！！！！…びっくりした…！」

貴「ここは？」

炭「藤の花の家紋の家だよ」

貴「あら、そう…」

婆「御夕飯でございます」

4人で仲良くご飯を食べて、後は寝るだけになった。
でも、着替えると言って出ていったきり、Aの姿が見えない。

善「ちょっと見てくるよ」

炭次郎達に声をかけて障子を開けると、Aが部屋を出てすぐの縁側に腰掛けて、夜空を見上げてこの間の歌を歌っていた。

貴「…あ、善逸。みんなは？まだ起きてる？」

善「あっ…うん。起きてるよ」

後ろ手でそっと閉めて、隣に腰掛ける。

貴「そっか…」

善「…聞いていい？Aのこと」

貴「…うん、これが終わったら言おうって思ってた」

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