夜柱は悲しく輝く

来る ページ5

炭次郎Side
まずい…！さっきの鬼がこっちに来ている…！
善逸はAに夢中で気づいていないようだ。

隣の善逸にこっそり耳打ちする。

炭「さっきの鬼がここに向かっている。何も聞こえないか？」

善「えぇ！？そんなぁ！！！…今のところは何も聞こえないけど…」

わかりやすく湯のみを持つ手が震え始めた。

貴「どうかなさいましたか？」

炭「さっき俺達が戦っていた鬼が、ここに向かっているみたいで…！僕達はもうここを出ないと、一応、Aたちはここから遠くに逃げて！」

鬼なんて言っても最初はなんのことかわからない、という反応が普通だ。きっとAも混乱してしまうだろう。

と、思ったが、

貴「…そうですか。ならば、ここにいて下さい」

炭「なぜ！今ならまだ間に合う！」

善「ここにいちゃ危ないよ！」

貴「ここにいて、私達を守ってください。」

炭「危険にさらしてしまうことになる！」

貴「構いませんよ、けが人を追い出して逃げるのは少々心が痛みますので」

善「なんていい子なんだぁぁ！大丈夫だよ！！俺が絶対に守るからね！！！」

伊「おっしゃあ！！！来い！」

せっかく寝間着を着せてくれていたけれど、隊服に着替えた。

善「…炭次郎！音が聞こえる…！もう近いよ！」

炭「あぁ…！匂いも濃くなった…！Aと桃は奥の部屋へ！！」

貴「…わかりました」

そのとき、Aがクスリと笑った気がした。

面白い3人組→←目覚め

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す