夜柱は悲しく輝く

柱 ページ11

炭次郎Side
俺達と同じ年で最高の称号をもらう…？そんなことありえるのか…？

炭「A」

貴「どうしたの？」

炭「いや、その…さっき柱だと言っていたが、それはなぜ…？」

貴「…」

匂いからもわかる。さっきよりも深い悲しみの匂い。少しうつむいて笑顔が消えたけれど、すぐにふっと頬をゆるめて

貴「…言ったでしょう？切り札だって」

悲しみの匂いは一瞬で消えたけれど、これ以上はまだ聞いちゃダメだ。

炭「そうか！ならいいんだ！」

善「ところで、さっきの人たちは誰？」

貴「あの人たちは私と同じ柱。女の人が胡蝶しのぶさん、男の人が冨岡義勇さん。柱にはそれぞれ名前があって、例えば私は夜柱って呼ばれてるんだけれど、しのぶさんは蟲柱、義勇さんは水柱って呼ばれているわ」

炭「水柱…」

貴「そう。炭次郎と同じ水の呼吸の使い手。しのぶさんは蟲の呼吸の使い手で、鬼の首は斬れないけど、毒で鬼を倒す特殊な隊員なの」

善「しのぶさん？のことをしのぶお姉さんって呼んでたけど、それは？」

貴「私のお姉さんみたいな感じだから、何ていうか、愛称？みたいなものかしら」

伊「おい！月太郎！そんなつえーなら俺と勝負しろ！」

貴「だめよ、今はあなた怪我人なんだから大人しくなさい」

伊之助の頭を優しく撫でるA。
何だか伊之助からホワホワした空気を感じる。

伊「だぁーー！！！俺をホワホワさせるんじゃねぇ！」

善「ふっざけんなよ！！！お前だけずるいぞ！！」

貴「2人ともっ…！落ち着いて…！」

今度は2人の頭に手を置いて、撫でる。

善「はぁ…もう俺死んでもいい…いや、死にたくはないけどね！！」

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