＃4 ページ5
あなたside
「沖矢…？」
安室くんの眉がピクリと動く。
お？やっぱり地雷か？
「お姉さん、沖矢さんとも知り合いなの！？」
コナンが目を見開いた。
ごめんねー！！！
ここで高木刑事とかの名前出してもどうにもならないでしょう！(失礼)
「へぇ…僕に引き続き、沖矢さんですか…あなたはなかなか興味深い交友関係をお持ちのようですね」
安室くんからの視線が突き刺さる。
つらい。
これは疑われてるなぁ。
「人の名前だったんですね…頭に浮かんできたので言っただけなのですが…ははは…」
笑ってごまかす。
怖いよぉ！
現役公安の突き刺す視線は一般人にダメージを与える！
安室くんはしばらく私のことを観察していたが、
「とりあえず、沖矢さんの家に行ってみましょうか。コナンくん、ちょっといいかな」
とコナンくんを手招きした。
私から離れた、声の届かないところで話す二人。
あっこれは警戒されてるな。
変なところで冷静になる。
いざとなったら切り札を使おうか。
この世界の人なら誰もが飛びつく切り札を私は持っている。
「大変そうですね…」
声に振り向くと梓さんが立っていた。
「もしよかったら新聞とか見ますか？何か思い出せるかも…」
そう言って一週間分の新聞を渡してくれた。
優しい…
優しすぎるよこの世界の人…
「ありがとうございます。すみません、ご迷惑をおかけしてしまって」
「迷惑だなんてそんな…記憶、戻ると良いですね！」
笑って接客に戻る梓さん。
本当に、ありがとう。
心の中でそうつぶやいて、新聞を広げる。
見事に殺人事件ばかりだな…
流石は米花町…
その中から見覚えのある事件を探す。
これでさらに『今』を絞れる。
つまり今は……
「お姉さん」
コナンくんに裾を引かれる。
「安室さん、もうすぐバイト終わるから沖矢さんの家まで送ってくれるってさ！僕も行くから、先に安室さんの車まで行ってよう」
まじか。
「いいんですか？安室さん」
「いいですよ。僕もあなたのことが気になりますし…」
刺さる視線。
これめっちゃ疑われてる……
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作者名：真 | 作成日時：2018年3月18日 0時
