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鐘ヶ江A!高専に帰還!
こんにちは。3時間くらい探し回ってくれた山田くんありがとう。でも俺が呪霊祓ってる間に呑気にソフトクリーム食ってたの忘れてねぇからな。
あの後はフェリーや新幹線を乗り継いで、やっとこさ高専に帰ってきました。
森で迷子になって疲れたし、その時した怪我を口実に保健室にやってました。つまりサボり。
「Aさん、また傷口弄ったでしょ。ホントなら自然治癒で充分なのに」
「やー、ははは。気になっちゃって」
「まったく、なんですかこの大量の切り傷…」
…それは迷子になって走り回った時に着いた傷です。
なんてことは恥ずかしいので言わない。山田にもしっかり口止めをしておいた。この事実は永遠に闇に葬り去られるだろう。
呪霊を祓った時は細心の注意を払ってたから怪我ひとつなかったんだけどね。毎回そうだよ俺。呪霊以外で怪我してるis何?
しれーっと保健室に隣接されてるキッチンでコーヒーを入れようとすると、寛ぐんじゃねぇ、と保健室から蹴り出されてしまった。俺先輩なんだけどなぁ…。
ハリボテの神社仏閣が立ち並ぶ高専内を歩く。配置は毎回変わっているので、日々違う景色が楽しめます。お得だね。
季節は夏至。今日は珍しく晴れているが梅雨の季節だ。昨日の雨で草木や石畳は濡れていた。
「しっかし、もうこんな時期か…。早いなぁ」
憂太くんが入学してから1年ほど。
去年のクリスマスから6ヶ月ほど。
─去年は激動の1年間だった。今年こそは穏やかに過ごしたいなぁ、なんて思う。どこかいいサボり場所はないかとブラついていると、道の先に黒い大きなシルエットが見えた。
輝く白銀の髪、胡散臭い黒の目隠し、軽薄でいて一切隙のない立ち姿。仕込んだの俺だけど。
「Aさん、お疲れサマンサ!」
「悟くん、久しぶりー! うわ、何週間ぶりだろ。中々会わなかったね」
「Aさんここんとこずっと任務受けてたでしょ。僕の分まで」
「やけに任務が多いと思ったら原因お前かよ……」
さりげなく自分の先輩に任務を押し付けていく悟くんはそろそろ天罰が下ればいいと思う。誰かコイツを大人しくさせろ。
あ、そう言えば。
悟くんが思い出したように声を上げた。何?と聞き返すと彼はニンマリと笑う。
「屋久島でいい年こいて迷子になったって、マジ?」
……山田ァァァァァ!!!
───
A
山田殺す
悟くん
楽しい
山田くん
戦犯
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作者名:ミスケ | 作成日時:2020年12月28日 17時