純白の天使 (ページ11)

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11話ページ11

「お前(外資系)がレイを言えていると犯罪臭がヤバイな。」

「総統閣下(サボり)が何言ってるんっスか。」

「サボりでは無いゾ。休憩だ。」

グルッペンの膝の上にレイを乗せ、頭を撫でながらそう言った。

「と言うか何しているんだ？」

「ふえおに！」

「増え鬼か…鬼が感染を広め、人間を追い詰めて地獄に突き落とすアレだな？」

「普段からどう言う生活送って来たんっスか。」

「普通だ。」

「普通じゃそんな思考には至らないです」

偶然にもグルッペンに出会したショッピとレイ。グルッペンはトントンの監視の目をすり抜けて絶賛仕事からサボっていたのだった。本人は休憩と言い張るが。

「パパ、おしごと終わったの？」

「うーん…嗚呼、終わったゾ！」

「今の間なんっスか。」

そう言って溜息をつくショッピだった。
トントンに無線で連絡でも入れようとした時、ふと名前を呼ばれ後ろを振り向けばそこにはコネシマがいた。

「あ、コネシマさん」

「よぉ！こんな所に居ったんか」

そう言って豪快に笑いながらショッピの肩に手を置く。そしてそのままこう言った。

「お前も鬼やな！ショッピ！」

「は…？」

突然の事にショッピは呆然とし、その光景にグルッペンは笑っていた。

「おま…騙されとるやん…！」

腹を抱えてそう笑うグルッペン。
レイはそのままコネシマ達の場所からそっと消えていくようにその場をゆっくりと去って行った。

「は…はやく…！」

そう言いながらレイは少し歩く速さを早めた。後ろを向けばゾムがゆっくりと後をついて行くようにそこに居た。

「みーっけ！」

「ぞ、ぞみゅさんだ…！」

何とか目的の部屋に着き扉を開けると、視界には背の高い本棚が埋め尽くすように赤いステンドグラスに映る。

そして少し奥まで行けば、紅茶を飲む姿のエーミールとオスマンの姿があった。オスマンはレイの姿に気が付いたのか、視線はレイへと変わる。

「ま、まんちゃ…！」

「レイちゃん、お部屋に入る時はなんて言うん？」

「あ…！し、しつれいします！」

「よろしい。んで、どないしたん？エミさんのお勉強の日やないやろ。」

「お、おにが来るの…！」

「鬼…？」

「鬼ごっこですかね？」

「ううん…違うの。ふえおにしてるんだけど…」

すると奥の方から扉の開く音が聞こえてくる。「部屋入るでーエミさん」と言うゾムの声にレイはあたふたと慌て始めた。

「そう言うことか。」

察したオスマンは手招きをした。