１歳差の不良 (ページ5)

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いよいよ追い付けなくてだいぶ距離が空いてしまった

『も～お兄ちゃん待ってよっ』

と走り出した瞬間に誰かとぶつかった

『ったぁ…すみません』

「おいおい姉ちゃんどこ見て歩いてんだよ？」

そのドスの効いた声に驚いて顔を上げると派手な髪色をして特攻服を着ている男の人が数名

普通の制服の人もいるからどこかの高校の生徒さんなのかも

なんて考えてる場合じゃない

『すみません…』

「あーあーもう全身痛い。どうしてくれんの？」

わざとらしくフラフラと体を揺らすリーダーらしきお兄さん

困り果てて黙ってたら

「よく見たら姉ちゃん可愛い顔してるね。ちょっと付き合ってよ」

そう言われ強い力で腕を引っ張られた

『ちょっ…辞めてください！！』

私が目を瞑ってそう叫ぶとドンっと痛そうな音が耳元に響いた

その瞬間掴まれていた腕も解かれて目をゆっくり開けるとさっきのリーダーらしきお兄さんが鼻血を出して倒れていた

そして目の前には私を守るように立つ頼もしい兄の背中