１歳差の不良 (ページ22)

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『ちょ、なんで私まで！』

ひたすら引っ張られて連れてこられたのは同じ階の空き教室

吉野北人は近くの椅子にドシンと座り足を組んだ

威圧感があってさらに睨まれる始末

いや、なんで私まで、、、

何も考えずフラフラしてるお兄ちゃんは吉野北人の前へ行って

「そんな怒んなや」

「怒るに決まってんだろ。なんでこのちんちくりんにも教えたんだよ」

ち、ちんちくりん？！

それって私の事？

私を指さしてお兄ちゃんを睨みつける吉野北人

まだ初対面のようなもんなのになんだコイツは

『ちんちくりんってなんですか、失礼な』

私が大声でそう言うと吉野北人はお兄ちゃんから私へ視線を移した

「ちんちくりんじゃん」

馬鹿にしたように小さく笑って私を見る吉野北人

『喧嘩売ってます？』

「別にぃ～」

『そういうのいちいち腹立ちますね』

「っで？」

『強気なくせにるりの前では弱気なんですね～かわいぃ』

私は最大限にうざく吉野北人にそう言った

すると吉野北人のスイッチが入ったようで

さっきまで余裕かましてた吉野北人は私を睨みつけて

「あ？」

『は？』

「んだよやんのか」

『……』

吉野北人は立ちあがり椅子を蹴った

私もやってやろうかと思い吉野北人に近づいたけどお兄ちゃんに両肩を捕まれ

「やめろって。」

お兄ちゃんの顔は強ばっていた

いつもの笑顔は見当たらない

相当怒ってるなこりゃ

「お前も」

後ろを向いたお兄ちゃんは吉野北人にそういった

私を強く睨んでチッと舌打ちした吉野北人は大人しく今度は机に座った