FBIの子どもを身ごもりました

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ある休日の昼下がり。住んでいるマンションの網戸の外からは家族連れやカップルらしき楽しそうな声がひしめいている。

そんな中で私は今自宅のトイレに10分ほど前から動けずにいた。


私の右手には所謂妊娠検査薬と呼ばれる棒


そしてその検査薬が示すのは



『……嘘。』



しっかりと浮かび上がってくる二本の赤い線


【正確度98パーセント！】が売りのこの棒
こんなただの棒なんかで妊娠がわかってたまるかという気持ちを持ちつつ、もう一度説明欄に目を落とす


【尿をかけ、数分後に赤の縦線が二本浮かび上がって来た場合




陽性です。】


小さな目眩を起こしながら何度読んでもこの事実は変わりそうになかった。


確かに最近何するにも体がダルかったり


月のものが遅れていたりしたけど…



仕事が忙しくて溜まったストレスだと思い込んでいた。


特にここ数日は突然吐き気をもよおしたり、眠気が襲って来たりしてさすがに勘づいてしまい今に至る。


幸か不幸か思い当たる相手は1人しかいない。




FBI捜査官


赤井秀一

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