【男主】そんなすごいヒョンじゃない!【TXT】 (ページ3)

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2話ページ3

人間の対応力は素晴らしいもので、言葉も発せない赤子の間に転生と性転換の混乱を乗り越え、私は大人びた立派な男の子に成長を遂げた。

"やっと逢えたね。私の愛しいA"
そう微笑んだお母様は、贔屓目なしにめっちゃ美人で、

「おはようA。いよいよ入学式だな！」
自分の緊張を上手く隠して私に話しかけてくれてるこのお父様も、高身長で笑った顔の可愛らしいイケメンでした。

こんな人生勝ち確DNAのおかげで、私も高身長で大型犬イケメンになれた。

イケメンになったからアイドルを目指したのかって？

答えは否。

1999年生まれで、アイドルになるために芸術学校に通うチャンスもあったけど、自分にアイドルが向いてるとは思えない。アイドルっていうのは、血のにじむ努力と性格の良さと、自分が大変なときでとファンへの心遣いができる人間がなるもので、前世からだらけきって何事も中途半端だった私にできるものでは到底ない。

でも、今世は前世チートもあるし、少しでも推しに近づけるように、努力し続けれる人間になるように頑張った。

素材の良さにあぐらはかかずに、筋トレとか肌ケアは怠らなかった。

前世は義務感で、なんとなくいいとこで働くためにやってた勉強。すぐ投げ出したりしてたけど、今世はそれこそ推しみたいに「習慣化」しようと思って毎日少しでも机に向かった。

その結果、受験戦争激しいこの国で見事に勝ち抜き、今年の春から延世大学に入学が決まった。

新しい環境。不安だけど、前世でも大学通ってたし、レポートとかを書くのにそんな苦戦はしないと思うけど……問題は人間関係だよ…

不安を隠しながら
『お父さん、お母さん、行ってきます！』
と若干空元気ながらも声をかけて大学への道を歩く。

自己紹介どうしよう。学校までたどり着けるかが問題だ…………って思ってたんだけどなぁ。

○○「ねぇそこの君!!!!ちょっと止まって!!!!」

見知らぬスーツの男の人に声をかけられて足止めくらってるなう。

スカウト「怪しいものじゃなくて、私実はBIG HITのスカウトマンなんです。君が今度デビューさせようとしてる子達のコンセプトにぴっったりで！！！こんな逸材を逃したら僕が事務所になんて言われるか…給料カット、悪くてクビ！？どうか僕を助けると思って！君、うちの練習生にならない！？」

Q.Noと言えない元日本人はこの時なんと答えるか

A.
『あ、はい。なります』