【男主】そんなすごいヒョンじゃない!【TXT】 (ページ13)

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7話（🐰side）ページ13

SBside

Aヒョンがデビュー組に入った日から、あっという間に時が過ぎていよいよ今日が韓国でのデビューショーケースの日となった。

大学と練習を両立させてるヒョンは他のメンバーに比べて圧倒的にハードスケジュールで、宿舎暮しでも無いからデビューについて話し合って仲良くなることも無かった。マネヒョンからは、カムバ活動中にたくさん話して仲良くなれば良いさってアドバイスを頂いた。

誰よりも大変なはずのに、今楽屋で過ごしているAヒョンからは緊張とか、疲れとか、そういうものが全く感じられなくて、本当に僕とは違う凄い人だな…と悲しくなった。

僕にはまだデビューするだけの実力は無いし、リーダーも正直重荷だし、すっごい緊張してるのに、Aヒョンは僕より後に練習生になったのに実力もあって、自信に溢れた態度で、ものすごく頭も良いしかっこいいし、

僕なんかがこんなヒョンと、ほかのメンバーと一緒にデビューして良いんだろうか

ステージが近づく緊張とネガティブ思考でぐるぐると目が回るような感覚。やば、メイクしたのに泣きそう。
その時

『スビナ、ケンチャナヨ』

Aヒョンの言葉が、なんか、浸透感？すーっと入ってきて、あんなに悩んでたのに、本当だ。大丈夫だ。って思ったんだ。

ヒョンの人柄とかわかんなくて、まだ距離のある感じだったけど、僕を気遣って励ましてくれて、言葉に不思議な力があって、絶対悪い人じゃない。このヒョンがTXTに入ってくれて良かった。ってすごい思ったんだ。

・

メンバーみんなで力を合わせて、デビューショーケースを無事に終えることができた。なんだかほっとして、夢が叶ったのが嬉しくて、さっきヒョンの言葉のおかげで引っ込んだ涙が全部出てきてしまったし、大泣きしてる僕に密着のインタビューが来たもの少し恥ずかしかった。

メイクヌナに渡されたティッシュで涙を拭いながら、幸せを噛み締めながら他のメンバーの様子を見守ってると、
Aヒョンがインタビューを受けてた。

『僕が練習生になったのも最後ですし、皆さんご存知の通りメンバーの中で1番実力の足りてない人間なので笑。TOMORROWXTOGETHERの足を引っ張らないように、このグループに、メンバーに、ファンにふさわしい人間であれるように努力します。』

なんて、僕みたいにものすごく自己肯定感の低いことを笑顔で言うから、リーダーとしてAヒョンを支えないと、見守らないとって、その時凄く思ったんだ。