続き ページ22
『サンジさん羨ましいな...』
料理ができる
女子として、それは欲しいステータスの1つ
食事後、キッチンにいるサンジさんの背中を眺めながら呟く
カウンター席に座る私にサンジさんはポットを持ち
「紅茶のおかわりはいかがです？マドモアゼル」
『.....その扱い、やめてもらっても？慣れなくて』
「でも...」
『苦手なんだよね。反応に困るから』
渋々といった感じでサンジさんは私への対応を変えた
「それで、俺の何が羨ましいって？」
『.....別に』
「詳しくは聞かないでおくよ。それで確か、なんでもアリの異世界なんだよな」
『うん。なんでも個性で解決するし、なんでも個性のせい』
「Aちゃんにも個性があるんだろ？」
『"睡害"。眠気を原動力にする増強型かつ怪我の回復速度を異常なまでに上げる個性』
「すげぇな」
この個性は強い分、厄介なモノ
いつの間にか、私は彼に自分の個性や
この個性のせいで起きたことを話していた
私が無個性だったことも含めて
話しているうちに、涙が出てきた
「そりゃぁ、苦しかったな...Aちゃんはすげぇ頑張ったよ」
『はは.....かっこ悪いな』
もう終わったことなのに
涙を拭っていると、サンジさんがケーキをくれた
「皆には内緒な？」
小さくて、可愛いケーキ
ほのかに苺の風味がする、さっぱりとした味
「クソうめぇだろ」
『.....うん』
落ち着く
高校卒業して2年
ついこの前成人したばかり
私は人の優しさを素直に受け取る術を学んだ
逆に
手放せなくもなっていた
こうしている間も
思い浮かぶのは消太さん達のこと
早く帰らないと
その為に、早く方法を見つけないと
『ねぇ.....海賊なら戦うんだよね？』
「そりゃぁ、戦うな」
『トレーニングルームとかない？』
「あるよ。でも、なんで？」
『強くなる為』
毎日欠かさないこと
それが強さを保つための方法
『ヒーローは.....強くないと』
「その前に、君は女の子だろ？
強くあることも、そりゃぁ君の世界じゃ大切かもしれないけど
俺はそんなに気を張らなくていいと思うぜ
本当の強さは、体だけで完成しない
料理と一緒さ
心がないと、どんな完璧なレシピを使った料理もクソ不味くなっちまう
逆に下手な料理も、心1つで美味くなるんだ
"愛情"ってやつさ
Aちゃん
君の強さはそう簡単に崩れないよ
こんな時くらいはゆっくりしな
帰る方法でも考えながらさ」
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ぽぽぽぽ - これからも無理をなさらずに頑張ってください！私が見てきたヒロアカの夢小説で一番の作品です。とりあえずリンドウさんは私の救いです。これからも頑張ってください！ (6月5日 3時) (
レス) id: 727dad7210 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽぽ - 何なんですかあなたは！！本編でもないのにいっぱい笑っちゃうし涙も流しちゃう作品なんて見たことありません！！もう小説出してほしいぐらいです！本編も最新話までみていますよ！それなのに短編だけでもマンb族できてしまう！！一言で言うと最高！神！です。 (6月5日 3時) (レス) id: 727dad7210 (このIDを非表示/違反報告)
Tartellete - ありがとうございます。楽しみです♪ (2021年1月3日 12時) (レス) id: df2e5db5a8 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ(プロフ) - Tartelleteさん» 生理ネタは確かにやりましたね笑大丈夫ですよ！カナリヤ……実は聞いたことない曲なんですけど、頑張りますよ！！了解しました！！ (2021年1月3日 10時) (レス) id: c283219a85 (このIDを非表示/違反報告)
Tartellete - ごめんなさい！読み返していて気付いたのですが、生理の話が既にあることを忘れてリクエストしてしまいました。申し訳ありません...。 (2021年1月1日 23時) (レス) id: df2e5db5a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ
| 作成日時：2018年8月19日 16時
