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[病] ページ9

ジェシーside
今日は彼女と付き合って6回目の記念日。




部屋の扉を開けると、すよすよと気持ちよさそうに眠る彼女の姿があった。




俺はそっと額にキスをし、花瓶に入った花を抜き、君の大好きなガーベラの花束を生けた。




ジェ『ほら、記念日の時は一緒にパーティーの準備するって約束したでしょ?』




ジェ『早く起きないと、俺一人で準備しちゃうぞ。』




熟睡しているせいか、全く起きない彼女の寝顔を見つめ、少し寂しい思いもしつつ、飾り付けの準備をする。




今日の記念日で6年間の付き合いに終止符を打とうと思い、彼女からは見えない場所にプレゼントを隠す。




俺、うさぎさんだからさ。
俺の生活から君がいなくなったら、多分死んじゃうんじゃないかな。




だから、今年の君へのプレゼントは、
新しい2人だけの家の鍵、婚約指輪、そして君と家族になる証明の1枚の用紙。




ほら、早く起きて。




俺の頑張って考えたプロポーズ、笑いながらでもいいから聞いてよ。




俺マジで頑張って考えたんだから。




そんな俺の願いは虚しく、起きようとしない彼女。




ジェ『もう、寝坊助なお姫様は王子様のキスが必要なの?欲張りさんだなぁ。』




少し血色の悪い整った唇にキスを落とすと、彼女の心拍が少し上がるのを感じた。




寝ててもキスは恥ずかしいんだね。
ほんと、かわいい。




そんな感情とは反対に、目からポロポロと暖かい雫が彼女の白い肌に落ちていく。




ジェ『……A、そろそろ起きてよ。
一体いつまで寝てるの?』




ジェ『………もう、4年も経ったんだよ。
起きてくれたっていいじゃん……。』




君の時計の針は、ずっと止まったまま。




Episode5

【変わる季節、進まない針】

続き書きたい

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作者名:蒼崎雷 | 作成日時:2021年11月8日 23時

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