[狂愛] ページ5
(高校生設定)
ジェシーside
部活が終わり、忘れ物に気がついて教室に向かうと俺の席に誰かが座っていた。
ジェ『…A?』
座っていたのは俺の彼女のAだった。
『、ジェシー、』
ジェ『どうしたの、なんで泣いてるの…?
……また、なんかされた?』
彼女は女の子の友達がなぜかできない。
多分、俺と付き合っているからだと思うけど。
『、みんな、じぇしーと別れろって、、
私は、そばにいちゃいけないって、』
ジェ『なにそれ、ひっでぇの。』
『私、ジェシーしか頼れないよ…。
先生も、もう何も聞いてくれない…』
嗚咽混じりにぼろぼろと涙を零して机につっ伏す。
ジェ『…何があっても、どんな悪い噂が流れてても、絶対に俺はAの味方だよ。』
『っ、ぅん、』
こっちに顔を向かせてぐしぐしと涙を拭き、そっとおでこにキスを落とす。
ジェ『…そろそろ帰ろ?家まで送るよ。』
『…ありがとう、』
当たり前のように彼女のバッグも持ち、教室を出ていく。
ジェ『HEHE、防寒してても寒い笑』
『もう12月なんだね』
一回りくらい小さい手を包み込むように繋いで、街灯が少ない道を2人で白い息を吐きながら歩く。
ジェ『今度さ、駅前の新しいカフェ行かない?
なんか美味しいケーキがあるけるらしいよ笑』
『…笑 あるけるの?笑』
ジェ『HAHAHA!まぁた間違えた笑笑』
『んふふ笑』
段々彼女の家に近づいて、楽しい帰り道も終わっちゃう。
『…また、明日も学校かぁ。』
ジェ『そんなに俺と付き合ってんのが羨ましいのかな…。大好きな彼女いじめる奴らなんかに振り向くわけねぇのに。』
『…わかんないや。でも、私が気に食わないんだと思う。』
ジェ『誰が考えてんだろうね、オッサン達に体売ってるとか、他校に何人も彼氏がいるとかさ。』
『…私、どんな噂が流れてるか話したっけ…?』
ジェ『…たまたま聞こえてさ、聞き出したらそんな事言ってたから。』
『…そっか、あ、家ついた…』
ジェ『ん、また明日。
…大丈夫、俺がいるから。』
今にも泣き出しそうに震える、狂うほど愛おしい小さな体をぎゅっと抱きしめた。
…悪い噂、全部俺が流してるって事はずっと内緒。
君には、俺だけがいればいいんだから。
Episode3
【どれが真実?】
END
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作者名:蒼崎雷 | 作成日時:2021年11月8日 23時