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ページ4

樹side
『樹なんか嫌い』




『私以外にも女の子いっぱいいるもん』




『樹は私みたいな子供なんか好きじゃないもん』




ポカポカと俺の胸を叩きながら文句を口にする。




樹『んーん、んなわけないでしょ。
今月重いからイライラしちゃうね。』




どうやら女の子の日の2日目で、特に神経質になっててピリピリしてるのだ。




だから少しでも和らぐようにブランケットでミノムシ状態にし、正面から包み込んでぎゅっとしている。




『…うそ、樹だいすき』




樹『うん、知ってる。俺もだいすき。』




『……えへへ…笑』




ふにゃっと笑ったが、すぐに痛みに耐えるような苦しい顔に変わった。




顔を真っ青にして冷や汗を浮かべるほど、苦しい痛みが毎月来るのか。




想像でも耐えられない物から彼女を少しでも解放してあげたくて、さらにぎゅっとして腰に手を当てて暖める。




樹『薬飲んだ?』




『まだ…』




樹『薬飲もうか、』




『うん、』




腹痛が少しでもいいから和らぐのを待ち、波が超えた時にすぐにキッチンに向かって薬と暖かい飲み物を作る。




『…じゅり、じゅり、』




樹『また波来た?』




『うん、』




樹『もう少しでできるからね、ここおいで。』




両手を広げて待つと、てぽてぽと歩いて俺の腕の中に収まる。




冬の冷たい床で足が冷えないように、そのまま抱き上げる。




樹『また痩せた?前よりまた軽くなってる。
女の子はもっとふっくらしてなきゃダメだよ。』




『…もやしの樹に言われたくない。』




樹『うるせぇ、降ろすぞ。』




『やだ』




そんなこんなで言い争いをしていたら飲み物が暖まりきったみたい。




薬を彼女に持ってもらい、片手でマグカップを持ってソファに戻る。




『……これ美味しい、』




作っていたのはインスタントだけど、俺自身気に入ってよく飲んでいる味噌汁。




樹『インスタントだけど美味しいよな、これ。』




『…ほっとする、』




樹『んふふ、かぁいい。』




幸せそうに飲み干し、薬も飲んでまたミノムシに。




樹『大丈夫?いたくない?』




『うん、少し落ち着いたよ。』




樹『ん、なら良かった。』




『じゅり、』




樹『ん?なぁに?』




『……ありがとう、だいすき。』




そのままほっぺにちゅ、とキスをされる。




樹『…俺は、愛してる。』




仕返しに、少し紫っぽい唇にキスをした。




Episode2

【この日だけの特権】

END

[狂愛]→←[女の子の日]



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作者名:蒼崎雷 | 作成日時:2021年11月8日 23時

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