第229話《星の囁き》※ ページ36
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長時間の能力の使用により四肢が悴み、押し潰されるかのような痛みが心肺に絡み付く。
視界が悪い。砲撃により無数の瓦礫が散乱した地面には、息絶えた敵と味方が重なるようにして倒れ伏している。脇目もふらず走りたい所だが、気を抜けば足を取られてしまうだろう。
『ハァッ！はっ、はぁッ、……っ！はあっ！』
最早余力を考慮している場合ではない______そう悟った私は、能力の出力を一段階、いや最大で発揮するよう息を整えた。ストーン目掛けて襲いかかって来る敵の身体を、躊躇なく串刺しにしていく。切り裂かれた肉からドス黒い血潮が吹き出し、氷柱に滴る。
『(一気に倒す！)』
______パキ、ピシッ……吐息すら音を立てて凍り付く冷気と共に、ブワリと戦場に濃い吹雪が舞った。
視界を奪われ怯んだ敵をたちまち凍死させ、逃した者も血肉を凍らせて内側から破壊していく。今までにないほど力が高まっていく感覚に、私の身体が声にならない悲鳴を上げた、その時だった。
「行かせんぞォッ！！」
ガントレットを抱えて走る私を捕らえんと、サノスが凄まじい形相で此方へ突貫して来ていたのだ。とてつもない殺気が身体をビリビリと震わせる。
『邪魔だッ！』
振り下ろされる拳を滑り込んで避ける。そして私はサノスに飛びかかり、渾身の力と怒りを込めてその顔面を殴り飛ばした。ゴキッ、と折れた拳から異音が聞こえたが、構わず続けて手を振り上げ、地面ごと抉れるように無数の巨大な氷柱を突き下ろす。ドガァンッ！！と爆音を立てて一帯の大地が烈震した。
白銀の檻に抑え込まれ一度は地面に倒れ込んだサノスだったが、すぐさま起き上がり私目掛けて大剣を振り上げる。しかし私が防御に転じるよりも早く、サノスに立ち塞がる人がいた。
「彼女に近付くな……ッ！」
トニー！
鋭いリパルサーの光が放たれ、彼に続くようにしてキャロルさんがサノスに一撃を与える。ソーとスティーブも駆け付け、連携して飛びかかった。
皆の想いが伝わって来る。
行け、進め。
走れ、と。
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vanny(プロフ) - Unknownさん» トニー推しの身としては、解釈が合うと言って頂けて一安心です笑これからも頑張って創作に励みますね！素敵なコメントありがとうございました。 (8月30日 12時) (
レス) id: e2f2cf9807 (このIDを非表示/違反報告)
vanny(プロフ) - Unknownさん» このような長い物語を呼んで頂き、本当にありがとうございます。絶対完結させるぞ…！と意気込んで必死に書いて来た日々が報われたような気分です😢私の作品がUnknownさんのお目に止まり、少しでも要望を叶える事が出来ていたのであれば僥倖です。 (8月30日 12時) (レス) id: e2f2cf9807 (このIDを非表示/違反報告)
Unknown(プロフ) - そして、3年という長い年月をかけてまで完結してくれたことと、自分の中でのトニースタークの解釈と本当に一致していたのが嬉しいです笑これからも、素晴らしい作品を生み出してください。 (8月29日 0時) (レス) id: 15fcef644d (このIDを非表示/違反報告)
Unknown(プロフ) - 本当に素晴らしい作品で、一気に読んでしまいました。私もトニースタークの哀しい人生に何か救いがあればいいな、と思っていました。このような本当に素晴らしい作品に出会えた自分の運、そして、作ってくださったことに心から感謝したいです。 (8月29日 0時) (レス) @page49 id: 15fcef644d (このIDを非表示/違反報告)
vanny(プロフ) - stupidさん» お気になさらず〜！日常系ですね！分かりました👍ありがとうございます！ (2023年2月11日 12時) (レス) id: e2f2cf9807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：vanny | 作成日時：2022年3月16日 13時
