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Aside
薄っすらと覚醒してくる感覚に、聴覚、嗅覚、視覚が戻ってくる
何も聞こえない部屋、消毒液の匂い、赤く染まった瞼の裏
生きてる........
重いまぶたをゆっくりと開けると広がる天井はいつも世話になっている病院のものだった
もぞもぞと動き気怠いながらも右腕で鎖骨下を擦る
治療済み、包帯がぐるぐると巻かれていた
「ぅ、いたぁ」
上半身を起こすと塞がりきっていないのかそんな声が漏れる
脇に置かれた時計を見るとあの日から既に数日が過ぎていた、予想通り駆けつけてくれたみたいだ
やば、後で怒られそ
とりあえずの打開策しか考えていなかったから、その後何が待ち受けているかなんて想像もしていなかった
まぁ生きてるからいいってことで
そのときコンコンとノックの音が聞こえドアが開いた
それに驚いた私は慌てて動いたせいで傷にびりっと痛みが走り片腕を伸ばして呻いた
「目が覚めたのか」
そこに立っていたのはヒーロースーツ姿のエンデヴァーさんと塚内さんで
そのリアルタイムっぷりに頭を抱えたくなった
まだ言い訳思いついてないよ....
「えっと＿＿無事でした」
けろっと言って見上げ思わず「ひっ」と声を漏らしそうになった
「俺があの場に駆けつけなかったらどうしたつもりだ、お前の出血が激しかったらどうしたつもりだ」
眉間にシワを寄せまるで説教でもするように言われ思わず俯く
助け舟を求めて塚内さんを見やるも腕を組んで「怒られて当然」と言いたげな表情をしている
「すいません」
正直に答えるとどかりと椅子に座り込んだ
計画があるなら最初に言え、そう付け足された
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作者名：コル | 作成日時：2023年2月18日 11時
